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北欧とは
皆さんこんにちは。今回も前回に引き続き、地域によって異なるカーボンニュートラルの道のりについて話していきます。今回は、同じヨーロッパ内で、前回はイギリス🇬🇧に焦点を当てましたが、今日は全く異なる北欧、特にノルウェー🇳🇴やフィンランド🇫🇮について話します。
(前回の記事はこちら)
まず、フィンランドやノルウェーがどんな国かというと、これらの北欧の国々は、簡単に言うと、政治的には税金が高い国です。ただ、その分社会福祉も非常に充実しており、ある調査では世界で最も幸福度が高い国に選ばれたこともあるほど、社会福祉が充実している国々です。
フィンランドについては、自動車文化が非常に根付いています。WRC(世界ラリー選手権)やラリーが盛んでもあり、トヨタ(TGR WRT)などのラリーチームの拠点がある地域です。

(雪の中を走るヤリスWRC)
(toyota gazoo racingより抜粋)
季節によって異なる路面状況(ターマック、スノー、グラベルなど)があり「もっといいクルマづくり」にもってこいの場所でもあります。フィンランドの子どもたちは、車が空を飛ぶものだと思って育つほど、モータースポーツが深く根付いている素晴らしい国です。
ノルウェーの現状
次にノルウェーに目を向けてみましょう。北欧、特にノルウェーについて話しますと、BEV普及率が約6割に達しています。ノルウェーでは、ほとんどの新車がBEV電気自動車に置き換わっています。
さらに、ノルウェーの電力の95%が水力発電から得られるため、二酸化炭素の排出がほとんどありません。これにより、環境に優しいエネルギー源から動くBEV電気自動車に対して、大きな補助金が提供されています。
なぜ95%も水力発電で賄えるのか疑問に感じ方も少なくないと思います。降水量は年間約1,400mmと日本と比べてあまり高くありませんが、深い谷のフィヨルドが地形として存在します。
(フィヨルドのイメージ図)
(ChatGPTにて生成)
冬の間に積もったフィヨルド上の雪が解けると、高低差のある水の流れを生み出し、水力発電として活用しています。
そのような背景があるノルウェーは自国の電力の内、95%を水力発電によって賄うことが可能となっており、地域の状態を考えた上でのこの水力発電は日本を含め世界が学ぶ必要があると私は思います。
しかし、ノルウェーの地理的状況を考慮すると、非常に寒い国であり、寒すぎてBEV電気自動車が動かなくなるという問題が頻発しています。(詳しくはこちらの記事をご覧ください)また、充電設備がまだ十分には整っておらず、大渋滞が発生することも少なくありません。
電力事情以外も考えるべき
したがって、ノルウェーのような地域では、電気自動車だけに固執するのは難しいでしょう。インフラ整備が進むまでは、BEVだけでなく内燃機関車も必要だということを認識しておくべきです。
北欧は世界で最もBEV電気自動車が普及している地域の一つであり、電気自動車がもたらすメリットは大きいですが、寒さによるバッテリーの問題や充電設備での渋滞などのリスクもあります。
カーボンニュートラルを達成するためには、これらの地域ではBEV電気自動車が非常に有益な選択肢になりますが、地域の特性を考慮する必要があります。
そう言った背景も認識しBEV電気自動車及び、ハイブリッド車なども必要になってきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。次回はアメリカについて話していきます。
















