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カーボンニュートラルへの道：中国編
皆さん、こんにちは。今回も前回に引き続き、地域によって異なるカーボンニュートラルへの道のりについて話していきます。前回はブラジルについて話しました。(前回の記事はこちら)
日本の地球の反対側に位置する国から今回は日本に非常に近い、GDPでアメリカに次ぐ世界第2位の経済を誇る国、中国に焦点を当てていきます。人口もまもなくインドに抜かれそうですが、人口は約14億人の人口を誇り現時点では世界で最も人口が多い国です。(参考までに日本は1億人強です)
中国とは
皆さんは中国と聞いてどんなイメージを持つでしょうか？中華料理やパンダ、中国共産党など、様々なイメージがあると思います。しかし、中国は非常に歴史が長く、シン、中華民国など名前が変わりつつも、その土地としての歴史は古く、昔から存在する地域のひとつです。
(中国所有のパンダ)
(上野動物園にて著者が撮影)
中国は近年、顕著な経済成長を遂げており、今や世界第2位のマーケットです。GDPもそうですし、人口では世界一ですから、マーケットとして非常に大きく、世界戦略を考える上で非常に重要な地域となっています。
中国における自動車産業
昔、中国は「世界の工場」と言われたほど、日本のトヨタやホンダを含む各メーカーが人件費が安かったために工場を置きました。それにより工業化が大きく進み、今では工業も一定ラインで作られています。
今では多くの自動車メーカーが存在しています。特に、BYDをはじめとする電気自動車メーカーが力を伸ばしており、自動車メーカーの数も非常に多いです。
中国におけるトヨタの小話
ちなみになんですがトヨタが世界中に工場を新設するときに日本のトヨタから社員が複数人長期で派遣されます。その際特に外国語が苦手な社員は中国に選ばれたらラッキーと言われていました。
今皆さん「なんで」と感じた人もいると思います。それは、イギリスなど英語文化の地域だと通訳が工場に数人しか居らず現地の人と話すのが大変です。
しかし中国は会社が「中国語わかる訳ないよね、1人につき1人通訳つけるよ」ってなっていたからです。(実際にイギリスや中国に行った社員から聞きました。)
(トヨタの中国拠点)
(トヨタ自動車より抜粋)
中国の電力事情 課題
中国の電力事情を見ると、ほとんどが二酸化炭素を排出する発電方法を使用しています。再生可能エネルギーの導入はほとんどありません。中国は福島第一原子力発電所の処理水について日本を批判しますが、実は中国自身がより高いトリチウム値を持つ水を排出しています。
電力事情も良くないため、カーボンニュートラルを逆行させることになりかねません。
自動車に戻りますが、中国はEVが普及しているとはいえ、補助金による影響が大きいです。BYDはトヨタと共同で電動自転車を作っており、電気自動車に関しては西側のテスラと東側のBYDがトップレベルの知名度を誇っています。
しかし、電気自動車のバッテリー問題は中国でも深刻で、バッテリーの寿命や廃棄に伴う環境問題が顕著になっています。
(BYD &トヨタで開発したトヨタbz3)
(トヨタ自動車より抜粋)
バッテリーなどの品質が悪く、すぐに劣化し使い物にならなくなったり爆発、発火などあとを絶ちません。今では「電気自動車の墓場」と揶揄されるものが出たりしています。
(中国の電気自動車の墓場イメージ図)
(ChatGPTにて生成)
中国は国土が広大で、都市部と田舎の間に大きな格差があります。この格差がカーボンニュートラルへの取り組みに影響を与えています。
さらに、富裕層と貧困層の差が大きく、自動車を購入できるのは主に富裕層です。これらの層へのアプローチが、中国におけるカーボンニュートラル達成には必要です。
国土が広く、電力事情がよくない中国ではカーボンニュートラル燃料、などの活用が現実的になってきます。
次回は韓国について話します。最後までありがとうございました。
