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フランスにおけるカーボンニュートラルへの道
(前回の記事はこちら)
今回も前回に引き続き地域によって異なるカーボンニュートラルの道のりについて話していきます。前回はタイに焦点を当てましたが、今回は発展しているヨーロッパ諸国の一つ、フランスにスポットを当てます。
フランスとは
みなさんフランスと言えば「エッフェル塔」や「フレンチ料理」「ナポレオン」のイメージがあると思いますが実はフランスでは自動車産業が発展しており、元国営企業の「ルノー」や「シトロエン」といった世界的に知られた企業を擁しています。
さらには「ルマン24h」といった世界3大レースに数えられるレースも行われており自動車文化がある国となります。ですので今まで話してきたタイやアフリカよりは工業化が比較的行われている国です。

(ルマン24hの様子)
(引用元はこちら)
フランスにおけるエネルギー事情
フランスのエネルギー事情を見ると、原子力発電が大きな割合を占めています。約70%の発電が原子力によって行われており、これにより電気自動車(BEV)やハイブリッド車の導入が現実的な選択肢となります。
原子力発電は二酸化炭素を排出しませんので、電気自動車(BEV)を支えるクリーンな電力供給源として機能します。
ただし、フランス全土で(BEV)電気自動車が最適解というわけではありません。特に地方では、充電インフラの不足や長距離移動の需要を考えると、BEVの導入には限界があります。
このため、フランス国内でも地域に応じた柔軟な対策が求められます。以前もお話ししましたが電気自動車(BEV)の普及にはエネルギー事情もありますが、それ以外にも課題は多く、エネルギー事情が進んでいる国だからと電気自動車に固執するのは危険です。
エネルギー事情だけで判断するのは危険
また、エネルギー事情が好転したとしても、電気自動車だけに依存するのは現実的ではありません。カーボンニュートラルを実現するためには、ハイブリッド車やカーボンニュートラル燃料を使用する車も含め、様々な選択肢を考慮する必要があります。

(ハイブリッド車プリウス)
(トヨタ会館にて著者が撮影)
フランスにおける道のりは…
結論として、フランスではBEVの普及が比較的可能ですが、BEVだけに頼るのは難しいというのが私の考えです。フランスの事例を通して、カーボンニュートラルへの道は一筋縄ではいかないことがわかります。
次回は、フランスとは異なる電力事情を持つ同じヨーロッパのイギリスやイタリアにおけるカーボンニュートラルの道のりについて話していきたいます。最後までありがとうございました。
















