(トヨタ自動車より抜粋)
東南アジア(タイ🇹🇭)におけるカーボンニュートラルへの挑戦
こんにちは、今回も前回に引き続き地域によって異なるカーボンニュートラルの道のりについて話していきます。
前回のアフリカから一歩進んで、今回は東南アジア、特にタイに光を当てて進めていきます。この地域は発展途上でありながら、独自の方法で環境課題に取り組んでいます。(前回の記事はこちら)
タイとは
タイ王国は、東南アジアの心臓部に位置し、強固な仏教の伝統と立憲君主制に支えられた文化を有しています。この国の自動車市場は興味深いダイナミズムを持っており、日本を含む諸外国から輸入された古い世代の車が多くを占めている一方で、現地での自動車生産も着実に進んでいます。
約60年前に日本の「トヨタ自動車」がタイ現地での生産を始めてタイの工業化を支えてきました。こうした状況は、経済の活性化に寄与すると同時に、持続可能な開発の面では一定の課題を抱えています。

(タイでのトヨタ60周年記念式典)
(トヨタ自動車より抜粋)
タイを含む多くの東南アジア諸国では、依然として石炭や天然ガスといった化石燃料に依存した電力供給が続いています。
さらに数十年に渡ってクルマを使用してくれるお客様が多いため、10年も待たずにバッテリーが死ぬ電気自動車はありえませんし、「お客様ファースト」ではありません。
そのため、現在人気の電気自動車への移行は、多くの挑戦を伴います。
タイと日本のカーボンニュートラル挑戦
そんな中、トヨタ自動車とタイの大手企業、CPグループは、2022年環境問題に積極的に取り組むパートナーシップを結んでいます。彼らの戦略は、一般的な電気自動車の普及に代わるものとして、カーボンニュートラル燃料や水素エンジンを推進することにあります。
これは、現地のエネルギー事情や市場のニーズに根ざした、実用的なアプローチです。

(CP上級会長のDhanin Chearavanontとトヨタ社長(当時)豊田章男)
(トヨタ自動車より抜粋)
タイの特殊な道路事情
特に注目すべきは、タイの道路で見られる深刻な交通状況です。大渋滞は日常茶飯事で、車は頻繁に加速と減速を繰り返します。このような条件下では、トヨタのハイブリッド車はその性能を最大限に発揮することができます。
トヨタハイブリッド車の効率の良い回生ブレーキシステムは、この種の運転状況に最適です。そして、もしバッテリーが末期に達しても、車は依然として内燃機関で走行を続けることができます。
これらの理由から、タイはハイブリッド車とカーボンニュートラル燃料の組み合わせを、将来の自動車市場での主要な選択肢として模索しています。これは、従来の電気自動車に頼らずとも、地域に適した持続可能な輸送手段を実現するための革新的な方法です。

(ハイブリッド車✖️カーボンニュートラル燃料)
(トヨタ自動車より抜粋)
この地域での経験は、カーボンニュートラルを目指す他の地域や国々にとっても価値あるを提供しています。タイの例は、地域特有の条件を考慮した持続可能な開発戦略の重要性を強調しています。
今回はここまでとさせていただきますが、次回は別の地域でのカーボンニュートラルへの取り組みを詳しく掘り下げていきます。この地球規模の課題に対する多様な解決策を一緒に見ていきましょう。皆さん、引き続きお付き合いください。
















