東京大学理科二類の合格体験記
2022年春に東京大学理科二類に合格された方に、リアルな体験談を伺いました!
志望校の決め方から、モチベーションの保ち方、各科目の勉強法やオススメ情報まで、受験勉強に欠かせない役に立つ情報が盛りだくさんなので、同じ志望校の方やこれから受験勉強を頑張ろうと思っている方は必見です!👀
進学先、志望校の決め方
出身地
愛知
進学先を教えてください。
東京大学理科2類
進学大学・学部を決定された時期や理由をお聞かせください。
東大は高一から憧れていて、自分は賢いと勘違いをしていたため受験してしまった(理一)。
浪人時は1か2か決めずに勉強し、共通テスト後に去年の最低点をふまえ理2に決定。
志望校決定に関してアドバイスがあれば教えてください。
自分の行きたい、やりたい意志に従うべき。
誰かと対立してもそれを丁寧に説明(無理矢理ではなく対話せよ)すれば必ずなんとかなる。そこで言葉が詰まる、押し通せないようなら本人の意欲が足りないだけのことだ。
偏差値、場所、男女比…どんな理由だっていいから自分が貫き通せる熱意をもって志望してほしい。そもそもそのような熱意がないなら大学に行く時間と金は無駄である。
受験勉強全般の話
本格的に受験を意識して勉強を始められたのはいつ頃ですか?
高3の秋以降
学校の勉強に加えて、自分で勉強を始めたきっかけについてお聞かせください。
浪人はする気がしていたものの、足切りだけは何も得るものがないので、二次試験を受けるために共通テストの勉強が必須だと感じたから。
受験勉強開始後の1日の勉強時間は何時間くらいでしたか?
平日:4時間〜6時間
休日:10時間〜
受験勉強のモチベーションを維持するために心掛けられたことを教えてください。
大学で人生が決まると自覚することが大切。
自分は少年の夏休みの宿題のように人はピンチを自覚しないとやる気に限界があるのだと思っていて、実際合格までの4年を振り返っても、結局命を捧げたと心から言える時期は本心から焦りを感じていた時期と重なる。
志望校がどこだろうと大切じゃない受験なんてないわけで、そう感じる時は必ず現実と感覚のうち感覚の方がおかしい。
どんな人でも合格不合格は100%じゃないんだから、人生かかった数ヶ月くらい「やりすぎ」って怒られるまでいやそれ以上やりきって後から後悔すればいいのだ。(そしてその気でやった人は決まってやって良かったって言う。)
当然E判定だからって勉強はやめないし、A判定だろうと満点だろうと入試まではやめる理由はない。
大学受験の勉強ってのは、これからの人生を良いものにしたいという思いの分努力する場所に過ぎず、全員に努力を強制するものではない。手を抜いたりやめたりしたいならどうぞ。他人は気にしない。それも自分の人生を自分で決めてるだけだ。
なんてことを考えて全ての時間を受験に捧げた(睡眠の質、健康的な食事…含む)。
長くなったが要するに「やり過ぎて後悔しよう」をモットーにしていた、といったところである。
各科目の勉強法、オススメの情報
現代文
受験までの勉強スケジュール
現役は時間実力共に0。
浪人は直前期まで授業のみで予習と授業理解(できなければ復習)の徹底。直前期は林修の動画で5本ほど演習。
心がけてよかった勉強法・意識
夏までは予習(京大や東大の模試や過去問)一問につき2時間とか普通にかけた。
夏までに時間無制限でとにかく自分の全てを出し切り、どこがダメだったか全てチェック。
現代文は運ゲーという意識を捨てて受ければ授業のみで十分点がのびる、というか授業以外でも演習できてしまうなら一問への熱意が足りない。
夏からの授業は本番同様の意識で解きつつ、もちろん授業の予習なので時間の足りない部分や詰まった部分は印付けやメモ書きをして、授業中と後で原因分析と改善策を全て考える。
直前期は時間の意識中心でやった(狙うのは「そこそこ勝てる」ではなく「どんな絶不調でも互角」。こだわりすぎず最低点をあげるイメージ)
オススメの参考書
・東大過去問
こんな良質なものはない。なお過去問は必ず複数の解答例を用意せよ。
過去問は夏以降でいいので、それまでは模試が無難。
英語
受験までの勉強スケジュール
直前期まで授業のみ。夏までは単語文法解釈の暗記のみで基礎をガチガチに。夏からは時間測ってダメならやめる。
所詮英語は暗記のみなので予習に時間をかけてはダメ。
直前期は単元別演習の徹底。セット解きは2度しかやってない。
心がけてよかった勉強法・意識
英語は暗記じゃないという妄想を捨てること。少なくとも受験では暗記したら勝ちなんだから覚える。覚えず記号当てて喜ぶとか、本番を考えれば無意味。直前設問対策で「知識があるなら」点は必ず取れる。
添削は必須。特に英作文。あと要約もやり方が身につくまでは、現代文だと思って勉強し添削してもらい続けると良い。
オススメの参考書
・リープ
ここに書かれた「え?出るの?」ってやつもでます。嘘じゃないです。なのですみからすみまでしゃぶり尽くしてほしい。
古漢文
受験までの勉強スケジュール
アウトプットは直前期まで授業のみ。直前期は苦手な古文を計5、6回ほど 国語セットを1回やった。
暗記は歩きながらや電車、授業の合間など、暇だと思った時にめちゃくちゃギチギチにやった。
心がけてよかった勉強法・意識
夏までに古文は単語と文法、漢文は句形や重要語を完成させる気持ちで覚えきる。
漢文は一冊単語帳やれば1週間でそれを覚えきったあと(どこの大学のでもいいので)問題を解くと世界が変わって見えるレベル。
また古文は夏には正直点が取れなかった。2学期以降に毎授業ごとの復習で全訳(書かないけど全部訳してみる)をし続けたことで一気に伸びた。どの箇所が出ても訳ではミスらないという状態にしないとダメ。
東大なら必ず直前期は先生見つけて添削してもらうこと。
オススメの参考書
・河合の315(古文単語)
単語側はメインじゃないのも丸ごと覚えれば理系は完璧。固すぎず緩すぎずで読みやすくも内容が濃い。常識などはやりたければどうぞ。慣用句はかなり重要なので必ずやること。
・河合のサブテキスト(漢文)
単語の部分を丸暗記するだけで5割は安定する神テキスト。そこのページだけで正直後はなくてもいい。優秀だがわざわざこのテキストじゃなくてもなんとかなるのだ。
化学
受験までの勉強スケジュール
直前期まで授業のみ。直前期は「理科セットで演習(重要)」
心がけてよかった勉強法・意識
化学は理解科目。物理のいわゆる4単元が10何個もあるから暗記に見えると考えれば良い。決して暗記に逃げてはいけない。
先生がここはどうしても仕方ないというところ以外は全て理論があるので、そこを捉えていかないと東大京大レベルでは負ける。
大学の内容チックでも結局論述で聞かれたりする。様々な分野が繋がっていく感覚を大事にせよ。
とは言いつつ直前期になってからは反応式まとめたやつを用意して、まず全反応原理を理解してるか確認した上で自分なりの注意ポイントなど書き加えつつ暗記した。そこは受験なので暗記すれば考える時間が省けるからである。
しかし原理がわかっているならこの作業は一瞬なので、冬まではとにかく理解の幅を拡げることをお勧めする。
オススメの教育系YouTuber
・化学の重要問題集
ふつうの問題しかないから、どうしてもこの単元が死んでるなって時はこれ解くと安心できる。
・過去問や模試(東大ならこっちが重要)
東大は毎演習ごとに問題の取捨選択の反省改善策を徹底的に洗い出すことが不可欠。数をこなすことを中心にしてはいけない。冬まで理解を深めてきた人なら、やるべきでかい山は「解き方」である。毎回「時間内で」完答できる人ならこの話は不要であるが、そうでないならこの話が最も重要だ。
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