東京大学理科一類の合格体験記
2022年春に東京大学理科一類に合格された方に、リアルな体験談を伺いました!
志望校の決め方から、モチベーションの保ち方、各科目の勉強法やオススメ情報まで、受験勉強に欠かせない役に立つ情報が盛りだくさんなので、同じ志望校の方やこれから受験勉強を頑張ろうと思っている方は必見です!👀
進学先、志望校の決め方
出身地
千葉県
進学先を教えてください。
東京大学理科一類
進学大学・学部を決定された時期や理由をお聞かせください。
中学生くらいから漠然と行きたいなとは思っていました。身の程知らずなのですが、そんなに苦労しなくてもいけるだろうと思っていました。笑
理由は自分が田舎育ちでずっと勉強では誰にも負けない環境で育ったので、日本で1番の大学に行きたいと思ったからです。
志望校決定に関してアドバイスがあれば教えてください。
志望校は高すぎるくらいがちょうどいいと思います。
学歴にこだわりがなければやりたいことを見つけてからそれに合う大学を探すのが常套的だと思いますが、自分は真っ先に東大を志望校として掲げていたので他大学他学部迷うことはなかったです。
受験勉強全般の話
本格的に受験を意識して勉強を始められたのはいつ頃ですか?
高3の秋以降
学校の勉強に加えて、自分で勉強を始めたきっかけについてお聞かせください。
きっかけは部活引退(高3の11月)です。
自分二浪なのであんまりこの質問意味なさそうですね。笑
受験勉強開始後の1日の勉強時間は何時間くらいでしたか?
平日:10時間〜
休日:10時間〜
これは浪人してたときの時間です。
受験勉強のモチベーションを維持するために心掛けられたことを教えてください。
夏から秋にかけてモチベーションを保つのが本当に大変でした。
特に浪人生は4月5月の模試で現役生との差をつけていい成績をとりがちなので、そこで気が緩んでしまうことが一つの理由です。実際に自分もこの時期に緩んでしまい、その後の自分の首を絞めることになってしまいました。
自分がモチベーションを保ててないのでアドバイスにならないかもしれませんが、気が緩みそうなタイミングを予め予測して、そこで意識的に一層気を引き締めるつもりで過ごすといいのではないかと思います。
あとはスマホをどうしてもいじってしまう人は予備校のロッカーやチューターに預けておくなどすると効果的かもしれません。自分もこれはやっていましたが色々と不便だったのですぐ辞めてしまいました。
各科目の勉強法、オススメの情報
英語
受験までの勉強スケジュール
英語はもともと得意だったので予備校の授業だけで完結させると決めていました。
気になる英語の参考書や問題集を何冊か買ってちょっとやったこともありましたが続きませんでした。
リスニングは基本的に電車内と駅から予備校までの歩きの時間でやっていました。
英作文は直前になって焦ってキーフレーズ的なのを暗記し始めました。
心がけてよかった勉強法・意識
・英語は出題形式にもよるけど、英作とリスニングは短期間では伸びないから年単位で伸ばすと良い
・予備校に行くなら英作の復習は毎週徹底する(有能な語彙/表現は丸暗記してことあるごとに使って自分のものにする)、できるだけ講師に添削してもらう
・苦手じゃなければ長文は授業プラスアルファでやる必要はないと思う
・単語帳/熟語帳は必要最小限で良い(ほとんど覚えてからはマンネリ化しちゃうので)
・ディクテーションは語彙強化にもリスニングにも良いので、最低週一できれば毎日やりたい(1日10分くらいで寝る前とかにやる)
・やり方は鉄壁かDUOのCD(例文読んでくれるやつ)を買って一つずつ聴きながら、ノートに聞こえた音を書いていく(これ以上わからんてなるまで何回でも聞いて良い)
・リスニングはシャドーイング(意味は追わずにただ聞こえてくる単語だけ追う、耳を慣らす練習)と解釈(単語は追わなくていいけど大雑把に内容を把握したり設問で問われてる部分に焦点を当てて聞く)に分けて練習するのがいいと思う。前者は歩きながらとか電車内でもできる
・シャドーイングは余裕があれば1語も残さず聞き取れるまでやる
オススメの参考書
・鉄壁
英単語が全然頭に入ってない人はまずこれを8〜9割暗記することに努めてください。
・DUO
例文がたくさんついていて、informalな単語もたくさん載っているので東大の5番とかに役立つかもしれない。
いずれもCDが付いてるのでディクテーションに使えます。
オススメの教育系YouTuber
リスニング対策 → TEDやTED-Ed
数学
受験までの勉強スケジュール
基本的に河合塾の授業通りです。
前期はさまざまな解法や考え方を学び、後期は2週に3回テストゼミがあり東大形式の問題を解きました。
直前期は東大の過去問約15年分とオープンの過去問2回分解きました。
入試前日に、東大の頻出かつ得点源分野である軌跡領域と求積の復習をして試験に臨みました。
心がけてよかった勉強法・意識
数学は解法暗記→演習のプロセスを意識していました。解法暗記が疎かになると、閃きに頼ることになってしまうので。
特に時間制限が厳しくて高得点取らなきゃいけないような大学は解法暗記が大事。これを意識した参考書が やさしい理系数学→ハイレベル理系数学 もしくは type60・100→最高の演習 など。別にこれらではなくても 青チャートやFocus Gold→ハイレベル完全攻略や入試数学の掌握 でも対応できると思う。
オススメの参考書
・鉄緑会東大数学問題集
解説以外の部分(難易度や目標点など)が充実していて良いです。
・ハイレベル完全攻略
解説が今まで見た問題集の中で1番自分にあってると感じた。
オススメの教育系YouTuber
・ぶおとこばってんさん
・Mathematics Monsterさん
物理
受験までの勉強スケジュール
予備校の予習を限界まで時間無制限で考えてました。
それでも直前期まであまり伸びませんでしたが、直前期に代ゼミと駿台の東大模試の過去問と東大本試の過去問計15セットくらいやったら、結構簡単に伸びて高得点で安定するようになりました。(本番はミスりましたが)
心がけてよかった勉強法・意識
物理って問題のストーリーというか小問の並びが誘導になっていることがほとんどで、つまりはじめの方の小問は最後のフィナーレ的な問題を解くのに必要な値を求めるための誘導になっていることが多いです。
なので、小問が用意されていなかったらどういうプロセスで最後の問題まで考えればいいのかというのが、誘導の流れでわかります。
そもそも物理の問題の難易度は、そういう小問がいちいち配列されているか、それとも省略されている(一つの小問でより多くのことを要求する)かという所の違いだと思うので、一周目で解けた問題は二周目は飛ばしてその次の問題から始めていました。そのときに1問目を頭の中で自力で用意できるかという訓練みたいなのをするといいと思います。
最初の方はおそらく慣れないので⑶ノーヒントで解いて、わからなかったらヒントとして⑵見て、それでもわからなかったら⑴見るっていうふうにやればいいと思っています。最終的に⑴まで戻っちゃったとしても考えるプロセスに意味があると思います。
オススメの参考書
・鉄緑会東大物理問題集
詳しい。参考問題がありがたい。テーマ講義もありがたい。
オススメの教育系YouTuber
化学
受験までの勉強スケジュール
予備校メインです。物理と同じで直前期のセット演習に救われました。
心がけてよかった勉強法・意識
化学ってあんまりこれといった勉強法や意識はない気がします。ただ理論が苦手な人は式の意味をよく考えながら同じ分野の問題をたくさん解くといいと思います。
有機が苦手なら基礎を固めることが優先で、そのあと構造決定特有の考え方に慣れていくのがいいと思います。構造決定は詰まるところ慣れではないでしょうか。
オススメの参考書
・鉄緑会東大化学問題集
構造決定の考え方みたいな付録のページが有能
古漢文
受験までの勉強スケジュール
予備校の授業があまり合わなかったので切ってました。
古文単語は夏くらいから少しずつ覚え始めました。
10月くらいから過去問をやり始めました。全部で10年分解きました。
心がけてよかった勉強法・意識
当初は問題を解いた後で全文現代語訳し、解説をノートにまとめようとしていましたが、3年分くらい解いたところでこれでは途方もない時間を費やすことになると気づき、やめました。
あまりアドバイスできるような勉強はしてませんでした。
オススメの参考書
・鉄緑会東大古典問題集
詳しすぎるくらい詳しい
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