プラグインハイブリッド(PHEV)について①
(サムネイルはTGRWRJにて著者が撮影)
皆さん、こんにちは。
今回は、以前お話したハイブリッド車と似ているかもしれませんが、「プラグインハイブリッドシステム」について解説していきたいと思います。
この内容は複数回に分けてお届けしますので、ご注目いただけると幸いです。
プラグインハイブリッド(PHEV)とはなに?
まず、「プラグインハイブリッド」とは何か、という疑問をお持ちの方もいるでしょう。中には、「ハイブリッドとは何が違うの?」「プラグインって何?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
プラグインハイブリッドとは、通常のハイブリッド車のシステムに加え、電気自動車の要素がプラスされたものです。つまり、エンジンとモーターの組み合わせに加え、大きなバッテリーを充電して使用することが可能です。
これにより、ハイブリッド車と電気自動車の良い点を併せ持つ形となっています。
(トヨタ式PHEVシステム)
(引用元はこちら)
PHEVは現在日本では最も環境にやさしい
私が前回も説明した通り、現状では、電気自動車や水素を使った車を除くと、プラグインハイブリッドが最も環境に優しい選択肢の一つと言えるでしょう。
実際日本自動車工業会の試算ではBEV電気自動車よりPHEVプラグインハイブリッド車の方がトータルでの二酸化炭素排出量は少ないです。
(CO2排出グラフ 黄色 車両製造 オレンジ色 エネルギー製造 赤色 走行時)
(自工会のデータをベースにChatGPTにて生成)
特に、普段の通勤で10キロや20キロ程度の移動が主であれば、電力のみでの運転が可能です。これにより、ガソリンを使わずに済み、さらには電力での走行が可能になります。(現行プリウスPHEVだと約90kmバッテリーのみで走行可能です)
PHEVは走行性能も強い!
また、最近のプラグインハイブリッド車は、加速性能が非常に優れています。モーターとバッテリーによる加速は通常のハイブリッド車を超えるパフォーマンスを発揮します。
例えば、新型プリウスPHEVなどは、0-100km/h加速が6秒台と、一部のスポーツカーよりも速いことがあります。
さらに、WRC世界ラリー選手権では、プラグインハイブリッドが採用され、サービスパークでの充電や、バッテリーとエンジン、モーターを組み合わせた加速力が競技の一環として活用されています。
(サービスパーク内で充電するGRヤリスrally1)
(ラリージャパンにて著者が撮影)
(PHEV搭載のGRヤリスrally1hybridで走行するモリゾウこと豊田会長)
(TGR WRJにて著者が撮影)
PHEVの課題は…
しかし、課題も存在します。プラグインハイブリッド車の電気自動車の要素が持つ問題点は、実際の電力事情に依存するという点です。例えば、再生可能エネルギーや原子力発電が主流の国を除き、電力を用いた運転は、発電段階でのCO2排出につながり、環境に良くない場合があります。
これはプラグインハイブリッドだけでなく、電気自動車全般に言える問題です。
今回はここまでですが、いずれさらに深掘りしていきますので、お楽しみに。ありがとうございました。