現代文の復習は「もう一度読むこと」ではない
どうもフジです。
「現代文の過去問演習をした後、解答の根拠や段落の役割をメモして、数日後にもう一度読むという復習をしています。ただ、このやり方で良いのか不安です。フジさんはどのようなことを意識して復習をしていましたか?」という質問をいただきました。
現代文の過去問演習、これもなかなか難しいところですよね。今回はこの質問にガッツリお答えしていこうと思います…!
同じ文章を改めて読む意味は薄い
現代文という科目は、他の教科のように「復習=反復」と単純にはいきません。なぜなら、現代文が”思考のプロセスを鍛える科目”だからです。
現代文の力は「読み方の再現性」で測られます。つまり、復習の目的は「知っている文章を読んで、過去に行った思考を辿れるようになること」ではなく、「読解の仕組みを抽出し、次の初見文で再現できるようにすること」にあるのです。
それを踏まえると、「現代文の復習=もう一度読む」という発想自体、そもそも目的がずれてしまっているのではないかという話になってきます。数日前に読んだ文章をもう一度読むと、内容を覚えている分、頭の中で過去の記憶をなぞる読み方になってしまう。「前にこういう流れだったな」「この設問は第3段落が根拠だったな」といった“記憶の再生”に無意識に頼ってしまうんですね。
現代文で問われているのは、「未知の文章を初めて読んだときに、どうやって構造を掴むか」という思考の手順なのにも関わらず、内容を知っている文章を読むのだと無意識に記憶を頼ってしまうせいで、この“思考の再現”が行われず、読解力のトレーニングにならないんです。
現代文の復習は「読解の過程を抽出する作業」である
私が現役時代に意識していた復習の流れは、一言でまとめると「読んだ文章から“読み方”を抜き出す」ということでした。
その手順は大きく3段階に分かれます。
まず1つ目は、文章を解き終わった直後に「段落構成」を整理することです。これは質問をしてくださった方もやっているみたいですね。
現代文の文章はすべて、論理的な流れで構成されています。冒頭で問題提起があり、中盤で他の意見や一般論が示され、それに対する筆者の反論や主張が展開され、最後に結論や再主張が置かれる…みたいな感じです(絶対にこれだとは言ってません)。
こういった構造を段落単位で捉え、「第1段落は問題提起、第2段落は一般的見解、第3段落はその批判、第4段落は筆者の立場、第5段落は補足、最後がまとめ」といった形で整理していきます。段落の要約を取ることではなく、「この段落は文章全体の中でどんな役割を持っているのか」を明確にすることが重要です。たとえば「筆者の立場を補強する段落」「前段の主張に反例を挙げる段落」といった機能的な理解を目指します。この意識を持つことで、文章を単なる情報のかたまりではなく、構造の流れとして読む習慣がつくでしょう。
次に2つ目。「どう読めばその構造を見抜けたか」を分析することです。
たとえば「逆接の接続語の後に筆者の本音が来る」「必ず抽象的な主張のあとには具体例がある」「他者の意見が出てきたら、その直後に筆者の評価が入る」など、自分が根拠を掴むための思考の道筋を明らかにします。
現代文の復習とは、この分析の部分にすべての価値があります。「どんな手がかりを使って筆者の構造を見抜けたか」を言語化することが重要で、これをやって初めて再現性が生まれることになります。
そして3つ目が、問題の解答の根拠を捉えることです。
まあこれは、先ほどの2つのステップ、つまり段落構成を整理し、文章の論理の流れをつかむ作業を経ていれば、実際にはほとんど終わっていることが多いような気がします。たとえば、筆者の主張を問う問題なら「反論の直後」や「結論部分」に、語句の意味を問う問題なら「具体例や対比の直後」に根拠が現れるなど、解答の根拠は文章全体の構造と密接に関係していますから、段落ごとの役割が見えていれば、「どのあたりに根拠があるか」が自然と予測できる側面がありますね。
とにかく最後のステップとして、各問題に対して「なぜここが根拠になり得たのか」「自分がそれを読んだ時にどう判断すべきだったか」を確認してください。この根拠の位置づけを明確にしておくことで、次の文章で同じ形の問題に出会ったときに、どういう部分を見ればいいかの感覚が鍛えられるでしょう。
ここまでを、文章を読んだ直後に行う、これが現代文の過去問演習の「復習」に当たると私は考えています。
初見の文章で実践せよ
分析を行ったら、それを次は、初見文で試すことが必要です。そりゃそうです、分析して終わりでは意味がありません。
※ あ、初見の文章で試すんですよ。一度読んだ文章は、内容をほぼほぼ忘れた頃に、まるで初見の文章かのように取り組むって感じです。
「今回は比喩の意味を整理できなかったから、次は言い換え表現に注目して読もう」「前回は対比構造を掴み損ねたから、接続語に注意して読もう」といったように、具体的な課題を持って次の文章に臨みましょう(課題の確認のために前回の文章をチラ見するくらいはした方がいいかも?)。現代文の力はこの分析と再現の往復でしか伸びません。このサイクルを数十本繰り返すうちに、「このパターンは前に見たことがある」という感覚が生まれ、どんな初見文にも対応できるようになります。
現代文で伸びる人とそうでない人の違いは、読んだあとに「自分の思考をどう扱うか」なんですよね。ただ「こういう構成になってた」「ここが根拠だった」と確認するだけで終わる人は、いつまでも同じミスを繰り返します。一方で、「なぜ自分はそこを読み違えたのか」「どんな読み方をすれば避けられたか」を分析し、次の文章で試す人は確実に伸びていくでしょう。
現代文の復習とは、過去の思考を追っかける作業ではありません。自分の読み方を点検し、次の文章で再現可能な形に整える作業です。同じ文章を繰り返し読むことよりも、「一度読んで何を抽出できたか」「次にどう応用できるか」を考えること。これを意識して取り組むようにしてください。
というわけで今回は以上!
質問ありがとうございました!
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