志望する学部を選ぶ際には、自分の興味関心に沿って学部を選ぶのが一番だと思っています。
ただ、学部選びをする際には、その学部で何が得られるのかが気になりますよね。「この学部を選んだ場合、自分はどういった考え方を身につけることができるんだろう」「この学部を選んだ場合、自分はどういった能力を身につけられるんだろう」「この学部を選んだ場合、自分にはどういった進路があるんだろう」などなど。
そこで今回は、Fascination with Economics【interview with Dr. Matthias Schlegl】Part 1の記事をもとに、経済学部の教授が語る「経済学の魅力」をお伝えしていこうと思います。今回は経済学部の中でも、特にマクロ経済学を学ぶことの魅力に迫っていきます。
志望学部を経済学部に決めかねている方、少しだけ経済学部に興味があるかも、と考えている方必見の記事となっています!
マクロ経済学の魅力とは?
本記事で紹介するマクロ経済学の魅力は大きく二つあります。
- 社会問題をより深く理解することができるようになる。
- 国の特徴をより深く理解することができるようになる。
以下では、それぞれについて解説していきます。
経済学の視点で歴史を深く理解する
今回インタビューを受けていただいた教授は、高校生の頃は経済より歴史に興味がありました。しかし、歴史を学んでいくにつれ、歴史をより深く理解するためには経済の面からの理解が必要だという考えに至ったそうです。
教授はドイツで生まれ育ったため、高校の歴史の授業では「第一次世界大戦後にドイツでハイパーインフレーションが起こったこと」「1930年代の世界恐慌」について学んだそうです。
なぜなら、この2つの出来事はのちに台頭するファシズムや、第二次世界大戦がなぜ起こったのかを理解するために重要な歴史的出来事だからです。
しかし、歴史の授業では「なぜハイパーインフレーションが起こったのか」「なぜ世界恐慌が起こったのか」といったことはそこまで深く教えてくれなかったそうです。
例えば、こちらの「世界史の窓」というサイトでは世界恐慌が起こった原因は「株価の大暴落」だとしています。この「株価の大暴落」の原因を理解するには、経済学の知識である「債務不履行リスク」「流動性リスク」といったことを理解することが重要です。
また、日本の歴史を理解する上でも、日本社会、日本の政治、日本人の経済活動に大きな変化をもたらしたバブルの崩壊等の経済史を理解するのは非常に重要ですよね。
このように、歴史の出来事を深く理解するのに、経済学の知識や枠組みは非常に重要になってきます。そのため、経済学を学ぶことで、これまで学んできた歴史をより深く理解することができます。なので、高校までの歴史の授業が好きだった方にも経済学はおすすめかもしれません!
また、歴史だけではなく2022年に日本が直面した円安や物価上昇についてもより深く理解することができるようになると思います!そうすると、日々のニュースなども理解できるようになったりして、面白いですよ〜!
各国に対する理解がより深まる
二つ目の魅力として、マクロ経済学を学ぶことによって、経済の観点から国を理解できるようになります。そして、それは今後生きていく上でも重要な観点なのかなと思います。
例えば、日本は他の国と比べたときに非常に特殊な経済の構造、展開をしています。日本は高度経済成長期にめざましい経済発展をした後、バブル経済を経験し、その後、30年近く経済は停滞しています。そして、その30年の間、日本の中央銀行は非伝統的金融政策をおこなっています。他の国の方からしたら、このような日本経済の特徴を理解しておくのは重要です。
例えば、海外の政策を考える方や経済学者は、日本が行っている金融政策を研究することによって、自国の金融政策に活かすことができたりします。
一方、ドイツでは過去に失業率が高い問題を抱えていたり、現在はロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー問題に直面しています。
このように、各国はそれぞれ異なる経済の構造、展開、問題を抱えています。そして、マクロ経済学を学ぶことによって、その国の経済構造を理解することができるようになるとともに、なぜそのような経済構造に発展してきたのかも理解することができるようになります。
グローバル化が進み、各国の経済の依存度が高まっている現代において、各国の経済を理解できるようになるのは、重要なことなのかなとも思います。例えば、将来住む場所や将来の仕事を選択する際にも、経済の観点から意思決定できるのは一つの強みですよね。
いかがでしたでしょうか?
マクロ経済学を学ぶ魅力が伝わったでしょうか?
もちろん、人によって感じる魅力は様々なので、全員が上のような魅力を感じるとは限りません。ただ、経済学を学ぶ一つのモチベーションとして上のようなことは知っておいてもいいのではと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。














