今回は,大学の経済学部で学ぶことを紹介する記事です.
「経済」というのは,よくニュースで耳にしたり,高校でも政治経済の授業があったりなど,なにかと馴染みのある言葉だと思います.一方で,普段耳にする「経済」から連想されるイメージと大学の経済学部で学ぶことの間には大きなギャップがあると感じています.
そこで,そもそも経済学とはどのような学問なのかを説明していきます.
この記事を読むことで,経済学部への理解が深まり,学部選びの助けになれば幸いです.
内容
- 経済学とは資源の配分に関する学問
- 資源とは何かを生み出すモノ
- 限りある資源とは
- 限りある資源の配分とは
- 経済学の対象は広い!
経済学とは資源配分に関する学問
まず,経済学とはどんな学問でしょうか?経済学は色々な説明のされ方があります.その中でも,よく用いられるのが,
経済学とは限りある資源をどのように配分すれば良いのかを考える学問
という説明です.なんだか小難しいし,イメージしてたものと違くないですか?
簡単に言えば,「私たちが普段使っている「お金」や「時間」といった「資源」をどのように使えば良いかを考える学問」という感じです.
それぞれ,丁寧に,噛み砕いて説明していきます.
資源とは何かを生み出すもの
まず,「資源」という言葉について.
資源と聞くと「天然資源」である石油や「水産資源」である海洋等が思い浮かびますよね.これらも立派な資源です.ただ,経済学で「資源」とは「何かを生産するためのもの」とされており,その対象は大きいです.
例えば,「時間」も資源です.「時間」を使って働いたりしますよね.つまり,「時間」を使って「労働」を生み出しているんです.また,「労働」するには何らかのスキルや能力を持った「人間」も必要ですよね.そのため,「人間」も資源です.「人的資本」と言ったりもします.また,「人間」が働く時には「お金」をもらいますよね.そのため,「お金」が「労働」を生み出していると考えられるため,お金も資源です.
このように,何かを生産したり,生み出したりするヒト・モノ・カネを,経済学では「資源」と呼んでいます.
限りある資源とは
次に,「限りある資源」についてみていきます.経済学では,ほかにも「希少な資源」なんて言ったりします.
意味は字面の通りで,「資源は無限には無いよ~」ということを意味しています.
例えば,「時間」も無限には無いですよね.1日24時間と決まっています.めちゃくちゃ忙しい時とかは,「自分がもう一人いたらなぁ」なんて思っちゃいますけど,自分の身体も1つだけで,限りがあります.
こんな感じに,経済学は「限りある資源」を分析・研究対象にします.
限りある資源の配分とは
最後に,「限りある資源をどのように配分すれば良いのか」について考えていきます.
「配分」という言葉のイメージとしては「どう動くのか」「どう使うのか」「どう取引するのか」といった感じで大丈夫です.
例えば,週末に友達と映画を見に行くことを検討しているとします.この場合「限りある資源」とは,「お金」と「時間」になります.映画を見に行くことによって,「お金」という資源を,映画のチケット代や交通費に,「時間」という資源を,映画を見るために使う時間に配分していると言えます.
しかし,「お金」や「時間」の使い方は映画に見に行くこと以外にもありますよね.
例えば,週明けにテストがある場合,「時間」という資源をテスト勉強の時間に使ったほうが,その人のためになるかもしれません.また,お金が少なくて他に重要な用途がある場合、映画を見ることが得策かを再度考える必要があります.
「お金」や「時間」といった資源には限りがあるため,これらの資源を賢く配分しなければいけません.
資源を賢く配分する必要がある状況は,上の例のような日常の出来事だけでなく,会社,政府,そして中央銀行などの組織も常に直面している重要な問題です.これらの組織は多くの資源を抱え,それを賢く配分しなければなりません.
では,どうしたら賢く資源配分ができるようになるのでしょうか?この問いに対して,分析・研究していくのが経済学なんです!
経済学の対象は広い!
上の例で,かなり身近な資源配分も分析・研究対象になるんだと思ったかたもいるのではないでしょうか?
経済学では,あらゆる資源配分が研究対象になるので,医療,教育,防犯,貿易等,世の中のあらゆる社会問題が経済学の研究対象になり得ます.
そのため,「DATING AND BREAKING UP WITH THE BOSS:BENEFITS, COSTS, AND SPILLOVERS(会社の上司と恋愛関係になること及びその関係が破綻することのメリット,コスト,その影響の波及効果)」といったタイトルの経済学の論文があったりします.
(日本語訳は自分が考えたものなので,正確かはわかりません,,,)
ちなみに,この論文では,同じ会社の上司と恋愛関係にある社員の賃金は,他の会社の人と恋愛関係にある社員の賃金より高いことが明らかになっています.確かにあり得そうですよね(笑).
こんな感じに,あらゆる事象が研究対象になったりします.
いかがでしたでしょうか?
経済学と聞くと,「リーマンショック!」「金融危機!」など,大きな経済問題を想像しがちですよね.でも実際には,経済学は私たちの身の回りから始まり,大きな経済問題まで広範な分野が研究対象となっています.
大学の経済学部では,自分の興味がある様々な分野やテーマに対して,「限りある資源の配分」という経済学の視点から研究することができます.
経済学部生が卒業後に選べる職場も非常に広範で,よく「つぶしが効く学部」とも言われています.実際に大学4年生で就職活動をした身からすると,それは事実だと思います.
さらに,経済学部は,学業においても「つぶしが効く学部」と言えると思います.なぜなら,あらゆる社会問題が経済学の研究対象になるためです.そのため,リーマンショックや金融危機に興味がなかったとしても,自分の興味のある分野を経済学の観点で研究することができます.また,数学を使って順序立てて分析していくので,数学が得意な理系の方にもおすすめできると思います.
ただ,どの大学の経済学部でも,自分の興味のある研究ができるのは2年生や3年生からなので,そこは注意してください.
今回の記事が,経済学部で学ぶことに対する興味を少しでも高めるきっかけになれば幸いです.
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最後まで読んでいただきありがとうございます.
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