志望校や進学する学校を決める上で、学部や学科の内容を調べる人は多いのでは無いでしょうか。やはり、大学に入ってからの貴重な時間を、興味の無い授業を受け続けることに使うのはもったいないので、学部や学科の内容に興味を持てるかを考えることは、志望校選びでとても重要です。
ただ実は、大学で学べる機会は、学部や学科の授業だけではありません。大学によっては、学部の枠を超えた、面白いプログラムを提供していることも多いです。
例えば、最近熱が高まっている起業やデータサイエンスなどの分野は、最近それらに特化した学部も作られてきてはいますが、自分が興味のある別の学部で専門性を身につけながら、大学が提供する横断型のプログラムで実践的に学んでいく、といったこともできる場合が多いんです。
ですので、志望校や進学する学校を考える際には、そのような大学が提供しているさまざまなプログラムや機会も調べてみることをおすすめします!!興味を持てる内容が見つかるかもしれませんし、しっかり調べてみると、入った後のことが具体的にイメージできて、目の前の勉強のモチベーションも上がるはずです!
今回は、ちょうど同志社大学さんが今年の4月から新しいプログラムを開講されるとのことで、お話をお伺いする機会がありましたので、記事にしてみました。「大学には、こういう面白いプログラムがあるんだ」と、進路選びの参考にしてもらえればと思います!
世の中に価値を生み出す人になれるプログラム「DIG」とは?
- よろしくお願いします!同志社大学さんの新しいプログラムDIGとは、どのようなものなのでしょうか?
一言でいうと、同志社イノベーション・ゲートウェイ(DIG)は、学部や専門の枠を超えて、世の中に新しい価値をもたらせる人になるための教育プログラムとなっています。
高校生の方で、起業や社会課題の解決に興味のある方も増えていると思いますが、それに特化した大学の学部はまだまだ少ないですし、必要な知識やスキルをまとめて学ぶ機会はあまりありません。DIGでは、そのような方にとって役に立つプログラムを提供しています。
- 興味のある人が多そうですね!詳しくは後でお伺いするとして、そもそもどのような背景で始まったプログラムなのですか?
もともと同志社大学では、全ての学部の学生が受講できる「全学共通教養教育科目」を提供しているのですが、いわゆる「イノベーション」について学べる科目は、全学共通の科目やそれぞれの学部の科目として散らばってしまっていた状況でした。
しかしながら、「何か世の中にイノベーションを起こしたい」という熱のある学生が増えていると感じたこともあり、体系的にまとめて学べる形にした方が、学生にとっても良さそうだということで、内部で企画を立ち上げ、新しく今年(2025年)の4月からスタートすることになりました。
- まとまっていると、とても学びやすそうですね。具体的には、どのようなことが学べるプログラムなのでしょうか?
DIGは、以下の4つの科目群からなる講義セットになっています。
それぞれ特徴的なので、どのような講義が含まれているか、具体的にご紹介していきますね。
まず、科目群Aの「マインドセット」についてですが、例えば「アントレプレナーシップ論」という科目では、第一線で活躍されている起業家や投資家の方から直接、起業の意義や方法論を学べます(参考記事)。本学の卒業生が代表を務めているベンチャーキャピタル(起業家にお金を投資する会社)に手伝っていただいています。
このつながりで、同志社大学では、「スタートアップ合同説明会」というベンチャー企業に特化した就職説明会も行っており(参考記事)、成功までのリアルな体験談が聞ける貴重な機会がたくさんあります。DIGに限らず、起業が身近にある環境かなと思いますね。
科目群Bの「情報収集・探索能力」では、さまざまな分野と切っては切り離せなくなってきている、データサイエンスの基礎知識を学びます。ここでプログラミングなどに興味が出てきた場合には、データサイエンスに特化した別のプログラム(DDASH)に挑戦することもできます(DDASHの取材記事)。
科目群Cの「創造性・社会課題発見・自己理解」では、世の中の社会課題に取り組む上で欠かせない、視野の広い価値観を身につけられるような科目を受講します。
最後に科目群Dの「協働力・課題解決能力・コミュニケーション能力」では、知識だけではなく実際の現場にも触れようということを重視し、京都の地場産業の現場を見に行ったり、ドイツやベトナムといった海外にフィールドワークに行ったりといった科目もあります。
このような形で、「何か世の中にイノベーションを起こしたい」という学生に、必要となる知識やスキルをまとめて体系的に身につけてもらえるようにプログラムを組み立てています。
- 面白そうな講義ばかりですね!講義以外の特徴もあるのですか?
DIGでは、Communeというオンライン上の交流プラットフォームを活用する予定です。
同志社大学はキャンパスが分かれているので、オンライン上に、目標を持った学生や教職員が集まる場を作り、議論などを盛り上げられたらと考えています。例えば、起業したい人が、一緒に会社を作るメンバーを探したりもできるような場になればと思いますね。
- 学部を超えて、熱量のある学生が集まる場というのは魅力的ですね。どのような学生がこのプログラムを履修できるのでしょうか?
DIGは、学年・学部問わず、誰でも履修できます。追加費用ももちろんありません。合わせて4科目(8単位)取ればプログラム修了となるので、早ければ1年かからずに修了できます。修了すると、学習歴のデジタル証明となるオープンバッジが発行されます。
今年の4月からスタートなので、いま同志社大学を受験されている方々も、入学後すぐにプログラムを始めることができますよ!
- 興味のある方は必見ですね。最後に、高校生に向けたメッセージがあればお願いします!
同志社大学は、あまり大学側から「これをやろう」と促すような校風ではなく、「自分で門戸をたたけば、何でも答えてくれる」大学であろうといつも意識しています。もし何かやりたいことがあるのであれば、その可能性はいくらでも追求できるよ、と自信を持っていえる環境を提供できればと思っています。
今回のDIGもその一環ですね。何か試してみたいアイデアや、形にしたいことがある方にとって、それを実現するための考え方や知識がまとめて手に入るプログラムは、役に立つものなのではないかと思います。
DIGに限らず、志望校を考える際にはぜひ、学部や学科の枠を超えた大学全体として提供しているプログラムにも目を向けてみると良いと思います!
- ありがとうございました!
はい!インタビューはここまでです。いかがでしたか?自分が大学生だった10年くらい前よりも、大学が提供するプログラムがかなり充実してきているなという印象を持ちました。
昨今の世の中の変化のスピードが速く、それぞれの学部に収まりきらないようなテーマが増えてきている中、大学として柔軟に対応されているのがすごいですね。
冒頭にも触れた通り、大学選びにおいては、学部や学科の内容はもちろんですが、DIGのように大学全体として提供しているプログラムも見てみるのは本当におすすめです。今回はご縁があり同志社大学さんのプログラムを紹介しましたが、自分の興味のある大学のプログラムを見てみると、自分が面白いと思えるものが見つかったり、大学生活をイメージできたりして、日々の勉強のモチベーションが上がること間違いなしですよ!
同志社大学さん自体の紹介は、以前別の記事で出しているので、まだ読んでいない方はぜひこちらも読んでみてくださいね。
読んでいただき、ありがとうございました!



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