インドの農業
主食
がインド人の主食。
かつての庶民は雑穀が主食だったが、緑の革命によって米と小麦の生産量が増加し、主食として食べられるようになった。
人口が多いため、米、小麦の生産量は世界2位。また、世界最大の米輸出国でもある。
両者の栽培地域は、年降水量1000mmの線を境界に分かれている。
(国土地理院 標準地図をもとに筆者編集)
小麦の栽培が中心の地域ではナン、稲作中心の地域ではライスが食べられている。
ほかにも、バナナの生産量が世界一であるほか、玉ねぎ、トマトなどのカレーの材料も生産量が世界トップクラスとなっている。
商品作物
綿花
- デカン高原
- パンジャブ地方
で栽培が盛ん。
パンジャブ地方では、降水量が少ないため灌漑を行って栽培している。
デカン高原では、レグールとの関連も覚えておこう。
詳しくは綿花の項を参照。
(国土地理院 標準地図をもとに筆者編集)
茶
アッサム地方で栽培が盛ん。
アッサム地方はヒマラヤ山麓の降水量の多い地域で、雨が多く水はけのよい地域を好む茶の栽培に適している。
茶の栽培の歴史はそこまで長くなく、イギリス植民地時代に始まっている。
詳しくは茶の項を参照。
ジュート
ガンジスデルタで栽培が盛ん。
同じくガンジスデルタが広がるバングラデシュも生産量が多く、ほぼ全量をこの二か国で生産している。
詳しくはジュートの項を参照。
白い革命
1970年代以降、インドで生乳の生産が急増した現象を、白い革命と呼ぶ。
低温物流網の発達、酪農協同組合の設立などによって、零細農家でも生乳を販売することができるようになり、白い革命が実現した。
詳しくは、白い革命を参照。
ピンクの革命
近年、インドでは鶏肉の消費量が増加しており、これがピンクの革命と言われている。
インドに多いヒンドゥー教徒には、ベジタリアンや鶏肉なら食べていいよ派の人など、さまざまな人がいる。
近年の経済成長や食生活の欧米化によって、鶏肉なら食べてもよいのではないかという価値観が広がっており、インドで鶏肉の消費量が増加している。
詳しくはピンクの革命を参照。