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特徴

原産は中国南部~インド・アッサム地方北部の山岳地帯とされており、温暖多雨かつ水はけのよい丘陵地を好む。

消費

ヨーロッパ・北アフリカ~西・中央アジア~南・東南・東アジアでよく飲まれているイメージ。

特にイスラム教国で一人当たり消費量が多い

新大陸ではあまり一般的な飲み物ではない。

茶一人当たり.jpg

茶.jpg (データブック・オブ・ザ・ワールドより)

生産

茶生産量.jpg (データブック・オブ・ザ・ワールドより)

原産地である中国と、英国の旧植民地で多い。

旧英領のインド、スリランカ、ケニアには大規模な茶プランテーションが開発されたため、生産量が多いことに注目。

貿易

茶の貿易.jpg (データブック・オブ・ザ・ワールドより)

パキスタン、エジプトなど、人口の多いイスラム教国への輸出が多く、イスラム圏で茶がよく飲まれていることをよく反映している。

また英国の輸入が多いが、英国は国内の全消費量より多くの茶を輸入している。これは、輸入した茶を英国内で包装・加工し、再輸出しているからである。

補足~茶の歴史

アジアとヨーロッパ、北アフリカを中心に広く飲まれていますが、サハラ以南アフリカ、新大陸ではあまり普及していません。アフリカ人とかアメリカ人がお茶を飲んでるイメージないですよね。これにはちゃんと理由があります。

もともと茶は中国だけで飲まれていたのですが、これが近世以降、アラブのイスラム商人によって中央〜西アジア、ヨーロッパに広まっていきました。

これは、イスラム教では酒が禁止されているため、酒に代わる嗜好品の需要が高いからです。イスラム圏で煙草の消費が多いのも同じ理由です。

こうして、茶が欧州で飲まれるようになると、中国からの茶の輸入が増加し、欧州(特に英国)では対中貿易赤字(銀の流出)に悩まされるようになります。

そこで英国は19世紀に中国に産業スパイを送り込んで茶の持ち出しを試み、これを成功させると、インドセイロン(現スリランカ)、ケニアをはじめとした世界各地の植民地で茶プランテーションを経営するようになります。これらの国で現在でも茶の生産が多いのはこれが理由です。このあたりの話はちょっと面白いので気になった方はこちらの動画を見てみて下さい。

一方新大陸はというと、アメリカ合衆国は当初英国の植民地でしたから茶がよく飲まれていたのですが、茶法に象徴される本国の暴政に対して独立戦争が勃発したという経緯があることから、米国では英国の象徴ともいえる茶は忌避され、代わりにコーヒーを飲む文化が根付きました。これが、米国で茶ではなくコーヒーが親しまれている理由です。

そして、南北アメリカ大陸では米国の影響が強く、またコーヒープランテーションも多く経営されていたことから、新大陸では全体的にコーヒー文化が根付き、茶が普及しなかったのです。

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