「隙間時間だけ」は厳しいって!
どうもフジです。
今回は「英単語=隙間時間でやるもの」という考え方について、私なりの意見をお話ししたいと思います。
英単語って「隙間時間で効率よく覚えていこう」とよく言われますし、実際、勉強法の本やSNSでも「スキマ時間の有効活用」が盛んに取り上げられていますよね。私もそれ自体は素晴らしい考え方だと思っています。けれど、これまでの経験(自分が受験生だった頃の経験、3年間高校生の指導をしてきた経験)から、どうしても気になることがあるんです。
確かに、隙間時間を活用すれば、忙しい毎日の中でも英単語を覚えるチャンスを増やせます。でも、果たしてそれだけで大学受験を闘いぬくに十分なレベルの単語力を身につけられるのか?この部分に私は少し危うさを感じています。隙間時間の活用には大きなメリットがある反面、知らないうちに大きな落とし穴も潜んでいる。今日は、そんな話をしていきたいと思います。
隙間時間をフル活用する方法
まず、隙間時間の活用自体は間違いなく有効です。
隙間時間で英単語を可能な限り詰め込むためのやり方を、私なりに考えてみたので、一旦それを紹介しておきます。
1つ目のポイントは、勉強内容を絞り込むことですね。なんとなく単語帳を開いて、手当たり次第チェックしていく人が多い気がするんですが、これでは効率は悪いです。隙間時間でやるなら、時間が短いぶん、きちんと取り組むべき単語を絞り込むのが大事です。
例えば、朝のうちに「今日覚える単語の範囲を決める」とかね。単語帳の見開き2ページ分でもいいですし、単語20〜30語でもいいので、とにかく今日のターゲットをしっかり決めてしまうわけです。そしてその日の中で、電車を待つときや授業の合間、ちょっとした移動時間など、あらゆる隙間でその範囲を繰り返しチェックします。
そして2つ目のポイントは「繰り返すこと」です。一度見ただけでは、人間の脳はほとんど忘れます。だからこそ隙間時間を、回数を稼ぐためのチャンスだと捉えてほしいんです。例えば、1回の隙間時間が5分しかなくてもですね、その5分できっちりその日覚えるべき単語を1周してあげるんですよ。単語をパラパラと目に入れるだけでも、とにかく繰り返すことで脳が「これは大事な情報だ」と判断して記憶に定着しやすくなります。あ、パラパラと目に入れるだけでもってのは最悪のケースで、英単語を見て日本語を”思い出せるか”をチェックするってのが最も効率的ですよ。
とまあ、こんな感じ。
隙間時間だけでも、毎日コツコツ積み重ねれば、それなりの成果に繋がるというのは間違いないでしょう。
隙間時間だけで済ませることの危うさ
しかしです。
隙間時間だけに頼り切るのは危険だと思いませんか?
確かに、上手に使えば隙間時間でも単語は覚えられます。でも、それだけで大学受験レベルの単語力を完成させられるのかというと、私はかなり厳しいことのほうが多いんじゃないかと思うんですよね。
隙間時間だけで単語帳を一冊仕上げてしまうような猛者もいるかもしれませんよ。けれど、そういう人は少数な気がします。ほとんどの人は、隙間時間だけとなると、どうしても”単語のざっくりとした意味”しか覚えられないまま終わってしまうのではないでしょうか。2つ目、3つ目の意味だったり、一緒に使われる前置詞みたいな、そういう細かい部分まできっちり詰めきるのは難しいと思います。
隙間時間は確かに貴重ですが、インプットできる量や質には限界があるんです。まあ、考えてみれば「そりゃそうか」って話な気もします。隙間時間だけじゃ勉強時間不足だというシンプルな側面もありますが、加えて、隙間時間での勉強とまとまった時間での勉強での”勉強の質(どれだけ集中して能率高くこなせるか)”を比べてみれば、その差は歴然かと。
だから私は、隙間時間は「補助的な役割」として考えるべきだと思っています。本番で戦えるレベルまで自分の単語力を引き上げるには、隙間時間だけでは不十分だというのが、私の率直な意見です。
まとまった時間が鍵
じゃあどうすりゃええねんと。
結論としては、隙間時間に加えて「まとまった時間」を必ず確保しましょう。
私が強くおすすめしたいのは、1日の中で最低1時間(高1高2なら1日2時間くらい使ってもいい)を英単語暗記に充てることです。他の教科の勉強もあるとは思いますが、それでもやっぱり英単語には、1日1時間を割く価値が十二分にあると私は思います。
単語帳1周目の人なら、この1時間の中で、細かい部分まで取りこぼしのないように気をつけながら、ガチで覚える、そして翌日の隙間時間にそれらを復習する、みたいな感じですかね。
一旦ひと通りのインプットが済んでいる人なら、そこから先効率よく復習サイクルを回していきましょう。この1時間を最大限有効活用するための復習サイクルについては、過去に記事にしているのでそちらを参照してください。
隙間時間は、まとまった時間で勉強したことを確認したり、思い出すための時間だと私は考えています。逆に言えば、隙間時間を最大限活かすには、前提として“まとまった時間でちゃんと勉強していること”が必要なんです。隙間時間だけで全てを完結させようとするのは、やっぱり無理があるというのが私の意見ですね。
というわけで今回は以上。









