【京大1999】有理数・無理数の証明問題(応用編)【整数の性質】
41分40秒
説明
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1999年の京大理系数学[5]より,有理数・無理数に関する問題です。
前回の動画では 2 の 3 乗根に関する問題を扱いましたが,それとよく似ていますね。
今回は,(1) で 1, √2, √3(, √6) が Q 上線型独立であることを示し,それを用いて (2) を解いていきます。
(1) のような問題は,東大・京大などの受験生でなくとも一度は解いておきたいところです。
無理数が √2, √3 と 2 つあるのが厄介ですが,移項して両辺を 2 乗することで片方を消すことで解決します。
(2) の難易度が高めです。
f(1), f(√2 + 1), f(√3) のいずれかが無理数であることを証明するので,3 つとも有理数であると仮定して矛盾を導くのが自然で,この方針自体は多くの人が思いつくことでしょう。
しかし,a, b は実数であることしかわかっておらず,有理数か無理数かわからないのです。
ここで手が止まってしまう人が多いように思います。
a, b が有理数か無理数か判断がつかないのであれば,それを消してしまうことでこの問題は解決します。
有理数とわかっているものを文字でおき,それを用いて a, b を含まない条件式を出すことで,(1) の結果が使えるようになります。
ただ,式変形の方法によっては √2, √3 だけでなく √6 も登場してしまい,(1) にさらに √6 も加えた 4 つの線型独立性をいう必要が出てきます。ここも隠れた山場ですね。
√6 も含めた証明をするか,√6 を出さないようにするか。この動画では,双方を解説しています。
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<Twitter: @884_96>
https://twitter.com/884_96
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【プロフィール】
林 俊介 (はやし しゅんすけ)
オンライン家庭教師を運営する会社の社長。
大学の講師もやっています。
2015年 筑波大学附属駒場高等学校 卒
2015年 東京大学理科一類 入学
2019年 東京大学理学部物理学科 卒
・2014年 日本物理オリンピック金賞
・2014年 東大実戦模試物理1位
・東大入試本番では数学で 9 割を獲得
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<お仕事のご依頼>
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<目次>
00:00 1999年 京大 理系数学 [5]
00:51 (1) 問題解決の方針
03:41 (1) 移項して 2 乗する
05:18 (1) pq ≠ 0 のとき
07:15 (1) p ≠ 0, q = 0 のとき
08:49 (1) p = 0, q ≠ 0 のとき
10:26 (1) 結論と解法のまとめ
12:11 (1) 線型独立性について
14:23 (2) 1, √2, √3, √6 の線型独立性
21:30 (2) 3 つとも有理数と仮定
27:16 (2) (1) の結果を利用する
28:55 (2) 解法のまとめ
32:06 (2) 別解:補題を用いないもの
39:39 (2) 別解のポイント
40:44 おわりに
1999年の京大理系数学[5]より,有理数・無理数に関する問題です。
前回の動画では 2 の 3 乗根に関する問題を扱いましたが,それとよく似ていますね。
今回は,(1) で 1, √2, √3(, √6) が Q 上線型独立であることを示し,それを用いて (2) を解いていきます。
(1) のような問題は,東大・京大などの受験生でなくとも一度は解いておきたいところです。
無理数が √2, √3 と 2 つあるのが厄介ですが,移項して両辺を 2 乗することで片方を消すことで解決します。
(2) の難易度が高めです。
f(1), f(√2 + 1), f(√3) のいずれかが無理数であることを証明するので,3 つとも有理数であると仮定して矛盾を導くのが自然で,この方針自体は多くの人が思いつくことでしょう。
しかし,a, b は実数であることしかわかっておらず,有理数か無理数かわからないのです。
ここで手が止まってしまう人が多いように思います。
a, b が有理数か無理数か判断がつかないのであれば,それを消してしまうことでこの問題は解決します。
有理数とわかっているものを文字でおき,それを用いて a, b を含まない条件式を出すことで,(1) の結果が使えるようになります。
ただ,式変形の方法によっては √2, √3 だけでなく √6 も登場してしまい,(1) にさらに √6 も加えた 4 つの線型独立性をいう必要が出てきます。ここも隠れた山場ですね。
√6 も含めた証明をするか,√6 を出さないようにするか。この動画では,双方を解説しています。
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【プロフィール】
林 俊介 (はやし しゅんすけ)
オンライン家庭教師を運営する会社の社長。
大学の講師もやっています。
2015年 筑波大学附属駒場高等学校 卒
2015年 東京大学理科一類 入学
2019年 東京大学理学部物理学科 卒
・2014年 日本物理オリンピック金賞
・2014年 東大実戦模試物理1位
・東大入試本番では数学で 9 割を獲得
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<目次>
00:00 1999年 京大 理系数学 [5]
00:51 (1) 問題解決の方針
03:41 (1) 移項して 2 乗する
05:18 (1) pq ≠ 0 のとき
07:15 (1) p ≠ 0, q = 0 のとき
08:49 (1) p = 0, q ≠ 0 のとき
10:26 (1) 結論と解法のまとめ
12:11 (1) 線型独立性について
14:23 (2) 1, √2, √3, √6 の線型独立性
21:30 (2) 3 つとも有理数と仮定
27:16 (2) (1) の結果を利用する
28:55 (2) 解法のまとめ
32:06 (2) 別解:補題を用いないもの
39:39 (2) 別解のポイント
40:44 おわりに
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