【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
C4(しーふぉー、しーよん)植物の行う光合成について講義します。
語呂「とうとう佐藤呼んだ("トウ"モロコシ、"サトウ"キビ、C4(よん))」
*CAM植物についての講義はこちら
https://youtu.be/CL0XS8ndlhE
●C4植物が二酸化炭素を固定した時にはじめにできる化合物であるオキサロ酢酸は、炭素(C)を4つもつ化合物である。なので「C」「4」植物という。
●動画の反応は一例で、C4光合成経路の反応は植物種によって異なる。
●この動画は高校教科書・資料集・キャンベル生物学に合わせて説明したが、実際は、大気CO2によって供給される「炭酸水素イオン」がホスホエノールピルビン酸と反応する。
ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPカルボキシラーゼ)が、ホスホエノールピルビン酸と炭酸水素イオンからオキサロ酢酸を生成する反応を触媒する。
●PEPカルボキシラーゼは、ルビスコに比べて、CO2(正確には炭酸水素イオン)との親和性が高い。
●二酸化炭素濃度が薄いと、ルビスコがうまく働かず、光合成が阻害される(ルビスコが酸素と反応してしまう。これを光呼吸という)。ルビスコ(rubisco)の正式名称は「ribulose bisphosphate carboxylase/oxygenase」である。「ribulose bisphosphate(RuBP)」と、 「carboxylase(炭酸固定酵素)/oxygenase(酸素化酵素)」という語がくっついている。この名前は、「RuBPとCO2の反応を触媒するだけでなく、RuBPとO2の反応も触媒し得る」ということを表している。
●乾燥しているから気孔をあまり開けたくないという点(=するとCO2濃度が低下しルビスコがうまくはたらかない!なんとかしなきゃ=一度CO2を濃縮させればいいんだ)が選択圧になっている。維管束鞘細胞のCO2濃度を高濃度に保っている(ただし、CO2の濃縮にはATPのエネルギーが使われる)。
●ハワイのサトウキビ会社のフーゴ―・コ―チャックは、サトウキビを研究材料にして14Cトレーサー実験を行ってみた。すると、その初期産物は、PGA(C3化合物)ではなく、Cを4つもつC4化合物であった。当時、この結果は受け入れられなかった。その後、ハッチとスラックが、サトウキビの光合成初期産物がC4化合物であることを確認した。
●現在では、光呼吸は無駄な反応であるとは考えられていない。活性酸素の原因となる過剰な酸素の消費、ADPとNADP+の再生などが、光呼吸を行う目的であるとされる。
●C 4植物は、(そしてCAM植物も)C3植物より後に出現した新しい植物群である。今から一億年前は、今より大気中の二酸化炭素濃度が4倍ほど高かったと言われている。その後、二酸化炭素濃度が下がってくるにつれ、二酸化炭素補償点の低いC 4植物の方が有利になっていったのだろう。
●C 3植物とC 4植物は形態的に区別しやすい。葉の断面を見ると、C 3植物は維管束の周りにクロロフィルを含まない維管束鞘細胞があるが、C 4植物は、維管束鞘細胞は大きく発達して、大きな葉緑体が存在する。この維管束鞘細胞の中は高い二酸化炭素濃度が維持されている。そのために、葉肉細胞は、ポンプのように二酸化炭素を維管束鞘細胞に送っている。この濃縮過程にはATPが必要である。このATPは維管束鞘細胞を高い二酸化炭素濃度にするための、ポンプを動かすコストである。
問題:サトウキビ、トウモロコシなどのように、最初の炭酸同化を葉肉細胞で行い、その後二酸化炭素を維管束鞘細胞で放出し、カルビン・ベンソン回路に取り込ませるような方式の光合成を行う植物をなんというか。
答え:C4植物
#光合成
#C4植物
#高校生物