カルビン回路(カルビンベンソン回路)
カルビン回路とは
光合成における反応を大きく2段階に分けた時の、2番目に起こる反応。(1番目は光化学反応)
CO₂をとりいれて有機物(グルコース)を作るので、炭酸同化の過程ということになる。
反応は、葉緑体のストロマでおこる。
【この反応でおこること】
- CO₂が取り込まれる
- 1段階目の反応で作られたNADPHとATPが消費される
- グルコース(C₆H₁₂O₆)が産生される
反応のながれ
反応のながれは、以下のようになる。
1分子のグルコースを産生するための係数(緑で表記)も添えているので、合わせて理解しておこう!
要は、この図が書けたらばっちりということです◎
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気孔から取り入れられたCO₂が、ルビスコという酵素のはたらきにより、リブロース二リン酸(RuBP)(←炭素を5個持つC5化合物)に結合する。
そして、2分子のホスホグリセリン酸(PGA)(←C3化合物)に分解される。
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PGAは、1段階目の反応でつくったATPとNADPHを消費し、グリセルアルデヒドリン酸(GAP)(←C3化合物)になる。
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GAPの一部から、グルコースが産生させる。
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残りのGAPは、ATPを消費して、再びRuBPになる。
このように、反応は循環するため、回路と呼ばれる。
ちなみに、「カルビン」は、この回路を発見した人物の名前である。
※係数の覚え方
ここの係数は、炭素( C )に注目するとわかりやすい。
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RuBPは6分子だから、炭素は全部で6×5=30 個 CO₂は6分子取り込むから、6×1=6個 だから、PGAは、12×3=36個、ということで、12分子できる。
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12分子が反応するから、ということで、ATPとNADPHは12分子ずつ消費される。GAPはPGAと同じC3化合物だから、12分子。
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グルコース1分子がつくられるので、炭素36個中6分子なくなり、残りは30分子。
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C5化合物になるので、30÷5で、6分子できる。
まとめ
このように、光合成では、
①光エネルギーを使って、グルコースを作るためのエネルギーたちをつくる。
②それを消費して、さらにCO₂も取り込んで、グルコースをつくる。
ということが行われているのである。
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