光合成における反応を大きく2段階に分けた時の、1番目に起こる反応。(2番目は「カルビン回路」)
葉緑体のチラコイドの膜で起こる。
(※厳密には、以下で述べる反応の流れの①を「光化学反応」といい、このページの一連の内容は「チラコイドでの反応」とまとめられることが多い。)
反応の流れは、以下のようになる。
<<<電子伝達系と似ているので要注意!>>>

図の光化学系と呼ばれる箇所に存在する光合成色素(クロロフィル)が日光を吸収する。
すると、この光エネルギーによって、
この時、チラコイド内にH⁺とO₂が生じる。(酸素は余ったいらないもの、ということで排出される)
光化学系Ⅱの方から放出されたe⁻は、光化学系Ⅰに受け渡される。この時、受け渡しのエネルギーにより、H⁺がチラコイド内に輸送される。 この繰り返しにより、H⁺はチラコイド内の方が濃度が大きくなる。
チラコイドの膜には、ミトコンドリアと同じくATP合成酵素が存在し、これを介してH⁺が濃度の小さいストロマ側に移動する。このときに、ADPがATPになる。
ストロマ側に放出されたH⁺とe⁻を、脱水素酵素NADP⁺が受け取り、NADPH+H⁺ となる。
(呼吸はNAD⁺、光合成はNADP⁺であることに注意!)
先ほど電子伝達系とこの反応が似ていると言ったが、
両方ともATPを産生する(=リン酸化)というところが共通している。
リン酸化の特徴から、 呼吸の電子伝達系は「酸化的リン酸化」 光合成のチラコイドで起こる反応は「光リン酸化」
と呼ばれるので、理解しておこう!
この用語を含むファイル
関連動画