共通テストでは「思考力問題」が重要視されていますが、今までのセンター試験でも多くの思考力問題が出題されてきました。ここでは過去の古いセンター試験の問題から、私が思考力問題を選んで解説していきたいと思います!
※この問題は理系生物用ですが、知識は必要ないので、文系選択者にも役立つと思います!
問題文はこちら↓(図や解答は動画内で確認して下さい)
キイロタマホコリカビは,図1に示すように,アメーバ状の単細胞の状態のときは森林内の日陰の湿った土壌に生息し,分裂して増殖する。栄養が少なくなると増殖を止め,細胞が集まり始め,盛り上がってマウンドとよばれる細胞の集合体を形成する。そしてマウンドの頂上から突起を出す。その突起の細胞群からは,ある信号物質が放出される。突起を上方に伸ばして縦長になり,その後横倒しになって,下線部ウ 突起部分を前部とする前部・後部の区別のある移動体となる。移動体は落ち葉表面などに移動し,前部が上方を向き,伸びて柄となり,後部はその柄の先端で胞子に分化して子実体を形成する。
問5 下線部ウの移動体の前部や後部には突起形成能力と突起形成抑制能力(突起をつくらせない能力)があり,その相対的な強さに違いがある。その相対的な強さを調べるため,色素で標識した移動体から前部細胞群と後部細胞群を切り取り,他の移動体の前部や後部へ移植する実験1~4を行い結果を得た(例:図2)。前部と後部について推定される突起形成能力と突起形成抑制能力の組合せとして最も適当なものを,下記の①~④のうちからそれぞれ一つずつ選べ。ただし,同じものを選んでもよい。
前部 5 後部 6
実験1 前部細胞群を別の移動体の後部に移植すると,その移植片が新たな突起をつくり,その後分かれて独立の移動体となった(図2)。
実験2 前部細胞群を別の移動体の前部に移植しても,その移植片は新たな突起をつくらなかった。
実験3 後部細胞群を別の移動体の後部に移植しても,その移植片は新たな突起をつくらなかった。
実験4 後部細胞群を別の移動体の前部に移植しても,その移植片は新たな突起をつくらなかった。
突起形成能力 突起形成抑制能力
① 強 い 強 い
② 強 い 弱 い
③ 弱 い 強 い
④ 弱 い 弱 い
また、今までの共通テスト対策も添付しておきますので、よろしければ参考にして下さい。
「01(センター2009メチルアデニン)」https://youtu.be/CjIpzLhQgkw
「02(センター2005カメムシの帰巣行動)」https://youtu.be/PS12i8vZtbk
「03(センター2002ニワトリ器官形成)」https://youtu.be/gIGmBbR4zkg
「04(センター2004ゴキブリの学習)」https://youtu.be/16Vxa0weikY
「05(センター2007ミツバチ 行動)」https://youtu.be/DrbM3cOTj7I
「06(センター2009コオロギの脳)」https://youtu.be/VsspA7tV3U0
「07(センター2006チャバネゴキブリ)」https://youtu.be/3YUi6OQc5Wo
「08(センター試験2005性ホルモン)」https://youtu.be/STfJvTy7Gq8
「09(秋田県立大2021計算)思考力問題」https://youtu.be/6zr61fJfpvA
「10(センター2005 細胞分裂問題)」https://youtu.be/htbvrI3IoKg
「11(センター2005(追試) ウニ)」https://youtu.be/Ymwt1ioOkaM