共通テストでは「思考力問題」が重要視されていますが、今までのセンター試験でも多くの思考力問題が出題されてきました。ここでは過去の古いセンター試験の問題から、私が思考力問題を選んで解説していきたいと思います!
※この問題は理系生物用ですが、知識は必要ないので、文系選択者にも役立つと思います!
問題pdfはこちら↓
https://drive.google.com/file/d/1ifiRUsgWhfX4ktI6oqjxVkZhG3R7cOq-/view?usp=sharing
問題文はこちら↓(図はPDFや動画で確認して下さい)
B 器官の形成においても誘導が起こる。このことを調べるために,ニワトリ胚の皮膚を材料に実験を行った。皮膚は表面の表皮とその内側にある真皮から構成されている。ニワトリ胚の皮膚では,背中の部分には羽毛が生じ,あしの部分にはうろこができる。羽毛もうろこも表皮が変化したものである。受精卵をふ卵器で温め始めてから5日目および8日目の胚から背中の皮膚の原基を,10日目,13日目および15日目の胚からあしの皮膚の原基を,それぞれ切り出した。皮膚の表皮と真皮を分離した後,いろいろな組合せを作って数日間培養した(図1)。その結果,表皮は表1に示すように分化した。なお,背中の表皮と背中の真皮,あしの表皮とあしの真皮の組合せでは,胚の日数によらず,それぞれ,常に羽毛とうろこが生じた。
図1(省略)
表1
(省略)
問4 この実験に関する記述として,正しいものはどれか。次の①~⑥のうちから二つ選べ。ただし,解答の順序は問わない。 5 6
① 表皮が羽毛に分化するかうろこに分化するかは,真皮のみによって決定される。
② 表皮が羽毛に分化するかうろこに分化するかは,表皮のみによって決定される。
③ 5日目胚の表皮は,まだ分化の方向が決定されていないので,真皮の誘導に反応することができる。
④ 8日目胚の表皮は,すでに分化の方向が決定されているが,真皮からの誘導があると分化の方向を変更する。
⑤ 真皮の誘導能力は,10日目から15日目の間に低下する。
⑥ 真皮からの誘導に対する表皮の反応性は,5日目に比べて8日目の方が低い。