【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
精子形成について講義します。
覚え方「これから減数分裂を始める細胞には母という字が付く」
一次精母細胞が減数分裂をはじめる。第一分裂でニ次精母細胞、第二分裂で精細胞が生じる。
語呂「変態、精子になる(精細胞は変態して精子になる)」
語呂「ちょー変なミスコン(精子の中片にミトコンドリアがある)」
●始原生殖細胞(2n)→精原細胞(2n)(体細胞分裂で数を増やす)→一次精母細胞(2n)→(減数分裂第一分裂)→二次精母細胞(n)→(減数分裂第二分裂)→精細胞(n)→(変態)→精子(n)
*精原細胞の一部が一次精母細胞になる。
*精細胞は変態して精子になる。
●精子への変態については、よくわかっていないことも多い(ゴルジ体から先体が形成される。中心体からつくられる鞭毛が伸びていく。細胞質の大部分は捨てられる)。
問題:100個の一次精母細胞から何個の精子が生じるか。
答え:400個
●生物学の歴史は長いが、受精における精子の役割が知られるようになってから、まだ150年ほどしか経っていない。レーウェンフックははじめ、精子を、精液の中に寄生している動物だと思ったという。その後、レーウェンフックはその後、精子は胚を含んでいると信じ、「精子は種であり、雌は栄養豊富な土壌を提供するに過ぎない」と述べた。しかし、彼は結局、(当然)精子の中に胚を見つけることはできなかった。
精子の中に小人(ホムンクルス)がいることを信じた人もいた(小人を見たと信じ、スケッチを残した人もいた)。しかし大多数の精子が受精せずに死んでしまうので、ほとんどの研究者はその説には反対したようである。
●動物の精子が、卵と出会う段階はさまざまである。減数分裂を完了した後で卵が精子と出会う例は実は少ない。
精子は、
イヌやキツネは十分に成長した一次卵母細胞のときに、
多くの昆虫は第一分裂中期に、
人を含む多くの哺乳類と両生類は第二分裂中期に、
ウニは減数分裂を完了した後に
卵に進入する。
●さらにパワーアップしたい人は、精子の構造をチェックしましょう。
*ヒトの精子の構造:頭部に先体と核があること、頭部と中片部の間(頸部neckと呼ばれる。知らなくてよい)に中心体があること、中片部にミトコンドリアがあること、尾部が鞭毛であることはよく問われる。
●核の先端、または核を覆うようにある構造を先体という。ウニなどの海産動物では、先体は、前方のゴルジ体由来の膜に囲まれた先体胞(先体胞の核側の膜を先体内膜、外側に面している膜を先体外膜という)と、後方の未重合のアクチン(アクチンモノマー)が存在する部分からなる(アクチンは受精の際に重合してアクチンフィラメントになる)。なお、先体胞と先体を同義とすることも多い。
#生殖
#高校生物
#精子