卵割 高校生物
3分44秒
説明
【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
卵割について講義します。
語呂「ウニとヒト(ウニ、とうおうらん、ヒト)」
語呂「ギョ!番長にチュー(魚類、盤割、鳥類、爬虫類)」
●卵割は、同調分裂することと、間期が「短い」ことに注意(間期が無いのではない。短いだけ)。
●卵細胞において、極体の生ずる極を動物極という。どうしてそんな名前がついているのだろう?卵黄があまり含まれていないところでは、よく卵割が起きる。そのため、よく『動く』という意味で、その場所は『動物極』と名付けられた。その反対側の極は『植物極』という。
●卵割が進む間、胚のおおよその体積は一定だが、胚は何万もの細胞に分割される(卵割)。(多くの卵で卵黄の量は植物極側で多いため、)動物半球の細胞は植物半球の細胞より速く分裂を進める。そのため、植物極側の細胞は大きい。
●胞胚の時期には、液体で満たされた空洞である胞胚腔が動物半球に形成される。この空洞は、原腸形成の時に行われる細胞異動の時に重要となる。
●卵黄の量は、卵割様式に影響を与える要因の1つでしかない。卵黄による制限に加え、遺伝的な要因がある(卵黄の量が少ないと全割が起こるが、全割の起こり方には、放射型、らせん型、左右相称型、回転型がある)。
●昆虫、クモ類などの卵は中心に卵黄が多く、『心黄卵(しんおうらん)』とよばれる。『心黄卵』は表割を行う。
●鳥類、爬虫類、魚類の卵は、端黄卵で卵黄が多く、盤割を行う。胚盤の部分だけで卵割が進行する。
問題:カエルの卵において、より多く卵黄が含まれるのはどちらか。また、そこでは卵割は起こりやすいか。起こりにくいか。
①動物極 ②植物極
答え:②卵割は起こりにくい。
問題:ショウジョウバエの卵割様式を選べ。
①盤割 ②表割
答え:②
問題:卵黄によって卵割にどのような影響が出るのか?
答え:卵黄は粘り気があり、卵割を阻害する。したがって卵黄が少ないところで卵割が活発におき、卵黄が多いところに比べ割球が小さくなる。卵黄が多い所では、卵割がおきにくく、卵黄が少ない所に比べ割球が大きくなる。
●盤割と表割のように、(卵黄の量が非常に多いため、卵割面が卵黄中にほとんど進入せず、そのため)割球の境界が不完全である(つまり、胚全体がぱっくり割れていない)ような卵割の型を部分割(ぶぶんかつ)といい、それ以外を全割(ぜんかつ)という。
・全割(holoblastic):holoは「完全」を意味する。卵割面が卵全体にできる卵割(卵割面が受精卵の細胞質の全域を通じて形成される卵割。分裂溝が卵の端から端までいきわたる)。卵黄が少ないため、一般に、全割を行う胚は、卵黄を用いずに栄養を獲得しなければならない。多くは食欲旺盛な幼生を作る。哺乳類は母体の胎盤により栄養を得る。
・部分割(meroblastic):merosは「部分」を意味する。卵や割球の一部のみが分裂する卵割(細胞質の一部が卵割する。分裂溝は細胞質の卵黄の多い部分を貫通しない)。部分割を行う卵は、多くの卵黄を含む。
#卵割
#高校生物
#発生
卵割について講義します。
語呂「ウニとヒト(ウニ、とうおうらん、ヒト)」
語呂「ギョ!番長にチュー(魚類、盤割、鳥類、爬虫類)」
●卵割は、同調分裂することと、間期が「短い」ことに注意(間期が無いのではない。短いだけ)。
●卵細胞において、極体の生ずる極を動物極という。どうしてそんな名前がついているのだろう?卵黄があまり含まれていないところでは、よく卵割が起きる。そのため、よく『動く』という意味で、その場所は『動物極』と名付けられた。その反対側の極は『植物極』という。
●卵割が進む間、胚のおおよその体積は一定だが、胚は何万もの細胞に分割される(卵割)。(多くの卵で卵黄の量は植物極側で多いため、)動物半球の細胞は植物半球の細胞より速く分裂を進める。そのため、植物極側の細胞は大きい。
●胞胚の時期には、液体で満たされた空洞である胞胚腔が動物半球に形成される。この空洞は、原腸形成の時に行われる細胞異動の時に重要となる。
●卵黄の量は、卵割様式に影響を与える要因の1つでしかない。卵黄による制限に加え、遺伝的な要因がある(卵黄の量が少ないと全割が起こるが、全割の起こり方には、放射型、らせん型、左右相称型、回転型がある)。
●昆虫、クモ類などの卵は中心に卵黄が多く、『心黄卵(しんおうらん)』とよばれる。『心黄卵』は表割を行う。
●鳥類、爬虫類、魚類の卵は、端黄卵で卵黄が多く、盤割を行う。胚盤の部分だけで卵割が進行する。
問題:カエルの卵において、より多く卵黄が含まれるのはどちらか。また、そこでは卵割は起こりやすいか。起こりにくいか。
①動物極 ②植物極
答え:②卵割は起こりにくい。
問題:ショウジョウバエの卵割様式を選べ。
①盤割 ②表割
答え:②
問題:卵黄によって卵割にどのような影響が出るのか?
答え:卵黄は粘り気があり、卵割を阻害する。したがって卵黄が少ないところで卵割が活発におき、卵黄が多いところに比べ割球が小さくなる。卵黄が多い所では、卵割がおきにくく、卵黄が少ない所に比べ割球が大きくなる。
●盤割と表割のように、(卵黄の量が非常に多いため、卵割面が卵黄中にほとんど進入せず、そのため)割球の境界が不完全である(つまり、胚全体がぱっくり割れていない)ような卵割の型を部分割(ぶぶんかつ)といい、それ以外を全割(ぜんかつ)という。
・全割(holoblastic):holoは「完全」を意味する。卵割面が卵全体にできる卵割(卵割面が受精卵の細胞質の全域を通じて形成される卵割。分裂溝が卵の端から端までいきわたる)。卵黄が少ないため、一般に、全割を行う胚は、卵黄を用いずに栄養を獲得しなければならない。多くは食欲旺盛な幼生を作る。哺乳類は母体の胎盤により栄養を得る。
・部分割(meroblastic):merosは「部分」を意味する。卵や割球の一部のみが分裂する卵割(細胞質の一部が卵割する。分裂溝は細胞質の卵黄の多い部分を貫通しない)。部分割を行う卵は、多くの卵黄を含む。
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