皆さん、こんにちは。
突然ですが、和食といえば何を思い浮かべますか?
やはり和食の代表的なものといえば天ぷら、すき焼き、そしてお寿司だと思います。
和食はユネスコの無形文化遺産にも登録されており、その中でも特にお寿司は日本のソウルフードとして、今なお多くの人々に親しまれています。
現代では回転寿司から超高級な寿司店まで幅広いジャンルがあり、お寿司は日本のソウルフードとして様々な人々が食しています。
しかし、江戸時代のお寿司そしてネタの価値観は、今とはまったく異なる立ち位置だったのです!
今回は、お寿司自体が昔は安価だったこと、そしてお寿司のネタの価値と価格が現代と逆だったことを紹介します。
江戸時代のお寿司は「安くてでかい」庶民のミカタ?
お寿司は江戸時代から存在していましたが、現代のように「ちょっと贅沢な外食」という感覚ではありませんでした。
たとえば皆さんがお昼に学食やうどん屋さん、ラーメン屋さんに行く感覚と同じように、手軽に食べられる庶民の食べ物だったのです。
また、当時のお寿司は今と違ってサイズも巨大だったとされています。
現代の握り寿司のような小ぶりなものではなく、「大きなおにぎり」に近いサイズ感となっており、一貫で今のお寿司2〜3貫分に相当していたと言われています。
しかも価格は、4文〜8文(現代の価格で一貫100円〜200円ほど)だったとされています。
ちなみに江戸時代の物価の例を挙げると…。
• うどん1杯:約16文(現代換算で約400円)
• 天ぷら1品:約10文(約250円)
• うな丼並盛:約32文(約800円)
※1文約25円で計算。
このように、当時の物価で考えてもお寿司は安価で、江戸の人々の胃袋を支えていたのです。
今とはネタの価値が真逆だった!?
現代の寿司ネタといえば、マグロの大トロ・中トロやブリ、サーモンといった脂の乗った魚が比較的高価なネタ、一方でイワシやコハダなどの青魚は比較的リーズナブルなネタとして知られています。
しかし、実は江戸時代ではこの価値観が真逆だったということをご存知でしょうか?
現代でこそ冷凍技術や輸送能力の向上により、世界中から新鮮な魚を仕入れることが可能となっています。
しかし江戸時代には当然今のような冷蔵設備は存在せず、保存手段といえば氷や塩漬け、酢漬け、あるいは乾燥させるといった方法に限られていました。
そのため、脂の多い魚は腐りやすく、酸化によって味が落ちやすいため、保存性に劣り、価値が低かったのです。特に大トロは「猫またぎ」と揶揄されるほどで、猫ですら見向きもしない部位だったとも言われています。
逆にイワシやコハダ、アジといった青魚は、脂が少なく、江戸前(現在の東京湾)で水揚げされその日のうちに食べることが出来る新鮮な魚として重宝されていました。
また青魚は酢締めや塩締めといった調理法とも相性が良く、保存性にも優れていたことから、当時は高級品として人気を集めていたのです。
職人の技と相まって、庶民にとってのごちそうとされていました。
では、なぜ現代ではその価値観が逆転したのでしょうか?
その理由は、冷蔵・冷凍技術、そして流通網の発達にあります。
特に昭和以降、技術の進化により遠方で獲れた魚を新鮮なまま都市部へ運ぶことが可能になりました。
これにより、かつては腐りやすいがゆえに敬遠されていた脂の多い魚も、美味しく食べられるようになったのです。
またバブル期に「脂の乗っている=高級」といったイメージが定着したことも1つの要因となっているそうです。
このように、保存性や調理法の関係から、江戸時代には青魚が高級で、マグロやブリが安価でしたが、現代では冷凍流通の進化によって全く逆の価値を持つようになり、まさに寿司ネタの逆転現象が起きたのです。
(江戸時代では高級なネタだったアジ)
まとめ:未来のお寿司はどうなっている?
このように、時代の変化、技術革新により食文化とその価値は大きく変化します。
昔から続くお寿司という文化も、その時代によってネタの価値が変わり続けており、今後も変わっていくことでしょう。
もしかすると、未来では今高級とされるマグロやサーモンではなく、まったく別の魚が高級ネタになっているかもしれませんね!
皆さんは何のネタが好きですか?コメント等でお寄せください。
最後までありがとうございました。







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