皆さんこんにちは。涼椎街です。
今回は、有名私立大学(主に早慶MARCH関関同立)が毎年のように小説の成績優秀者を入学させ続けていることについて、その背景を考察していきます。
1.高校生の実績として強度がある
初めに、「高校在学中に小説の大会やコンクールで受賞した」という経歴は、大学の入試部から見てそれ自体に光るものがあります。
言わば、個人競技の全国大会で優勝しているようなものです。陸上やゴルフ、ピアノ辺りが感覚としては近いかもしれないですね。
高校でそれに打ち込んできたことがわかるため、当然、文化的な功績として評価対象となるのでしょう。
2.青田買いができる
次に、青田買いができるという考え方も挙げられます。
たとえば、作家の綿矢りさは文藝賞を受賞した後、その成績だけで早稲田大学に自己推薦入学を果たしました。そして、大学在学中に芥川賞を受賞し、早稲田大学が誇る現代文学作家になりました。
このように、高校の段階で賞を獲った人は、将来作家になる可能性が高いです。大学側からすれば、それは「(将来の)著名な大学の出身者」という見方になります。
したがって、ティーンエイジャーの彼・彼女らがいずれ作家になることを見越して、「作家の卵」の枠を毎年設けているのだと予測されます。
3.質のいい研究が生まれる可能性がある
良い小説が書ける人は、ある程度小説そのものに詳しい可能性が高いです。つまり、小説家の道へ進まなくとも、革新的な研究をしてくれる見込みがあります。
これは私の主観100%の考えですが、書き手視点に迫った小説の研究をするなら、小説を上手く書けるに越したことはないのです。
文体研究、視点研究、表現研究、構造分析……すべてにおいて「いかに小説を書くということを理解しているか」が問われているような気がします。
大学の研究者たちがこれについてどう考えているのかは知る由もないですが、カクヨム甲子園の大賞受賞者が東京大学に推薦合格したことから、私の予測は凡そ当たっているのではないかと信じています。
作家になることだけを期待しているなら、中華ファンタジーの可能性についてプレゼンさせませんよね。
4.ほとんどの受賞者が超進学校に在学している
全国高等学校文芸コンクール、カクヨム甲子園、高校生のための小説甲子園など、高校生を対象とした大会の受賞者一覧を眺めていると、ほぼ全員が有名進学校に通っていることが分かります。
公立高校の方は基本的に県内トップ高校、私立高校の方も開成、麻布、聖光学院など私でも知っているような高校ばかりです。
これは大学の入試部からしても、合格を決める強い決定打になるでしょう。
良い小説が書ける以前に、そもそも頭がいいのです。大学に入ってから真面目に学業に取り組んでもらえそうです。
まとめ
今回は、なぜ有名私立大学は小説の成績優秀者を入学させ続けるのか? というテーマで考察を試みました。
小説で天下を取って大学にも合格なんて、憧れますね。
これを読んでくださっている方の中にも、もしかしたら、小説を書いている方がいるのでしょうか。想像すると胸が熱くなります。
いつか私の本棚に名前を並べてください。
ありがとうございました。








