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酷すぎ!?あの偉人の意外な一面:トーマス・エジソン編


世界史
2025年7月21日

みなさん、偉人と聞くと「完璧な人」ってイメージがあると思います。お札の顔になるような人物ならなおさら、「スゴい人なんだろうな」「きっと非の打ち所がないはず」と思うのも無理はありません。

しかし、実はそんな偉人たちにも「意外すぎる一面」があったんです。

第二弾の今回は、世界初の白熱電球を実用化したことで知られる発明家トーマス・エジソンの意外すぎる裏の顔を紹介していきます。(前回の酷すぎ!?あの偉人の意外な一面:野口英世編はこちら)

トーマス・エジソンの意外な一面

① 交流電流の危険性を印象づけるために、動物を感電死させた!?

19世紀後半、エジソンは、ライバルのニコラ・テスラと「電流戦争」を繰り広げていました。
テスラが推す交流電流(AC)は、電気を遠くまで効率よく送ることができる特徴がありました。

一方でエジソンは、自らが普及させた直流電流(DC)の方が安全だと主張していました。

しかし、技術的にはテスラのACに軍配が上がる中、エジソンはなんと….。

交流電流が危険であることを印象づけるため、犬や猫などの小動物を感電死させるというショッキングな公開実験を繰り返したのです。

極め付けは、1903年。ニューヨークのルナパークにいたアジア象「トプシー」が、交流電流6600ボルトで感電死させられた事件です。その様子は、エジソンの映像部門エジソン・マニュファクチャリング・カンパニー)によって撮影され、記録映画として上映されました。

※補足:トプシーは元々「人を殺した問題象」として処刑が決まっていたものの、それを自社のパフォーマンスに利用したことには、非人道的との批判が残ります。

② 実は発明の多くは部下の発明だった?

エジソンは生涯で1300以上の特許を取得したとされていますが、その多くは彼自身ではなく、部下の発明だった可能性が指摘されています。

1876年、ニュージャージー州に世界初の近代的研究所「メンロパーク研究所」を設立したエジソンは、数十名の技術者・研究者を雇い、アイデア出しだけを担当。あとは部下たちが開発・改良を行うという体制を敷いていました。

中には、チャールズ・バチェラー、フランシス・ジェリファー、ジョン・クルーズ、ニコラ・テスラといった優秀な人物も在籍していました。そしてエジソンは彼らの発明もすべて「トーマス・エジソン」名義で特許登録させていたのです。

現代風にいえば、部下の功績を横取りして昇進するクソ上司ムーブ…?

上に立つ者として、あまりにも残念な行動です。

③ 頑張る部下への裏切り

①で紹介したエジソンとテスラの電流戦争。実はもっと前からの因縁もありました。

それは、28歳のテスラがヨーロッパからアメリカに渡り、エジソンの会社に入社した際の出来事です。

当時から天才発明家であったテスラに対してエジソンはこう約束しました。

「直流発電機を改良できたら5万ドル(現在の価値で約1,000万円以上)支払おう」

そしてテスラは見事、発電機の効率を大幅に改善!

ところがエジソンは、「それはアメリカンジョークだ、まさか本気にしたのか?」と約束を裏切ったのです。

この裏切りに深く失望したテスラは会社を辞め、やがてエジソンの最大のライバルとして、交流電流の普及を推し進めることになるのです。

結論:完璧な人なんて、いない!

確かにトーマス・エジソンは数々の発明を残し、世界の文明を大きく発展させた立派な人物です。だからこそ、偉人と言われるわけです。
その一方で、非人道的なPR活動、部下の手柄の横取り、部下に対する裏切りなど、意外な一面も存在しました。

この記事を読んで「エジソンひどいな」そう感じた方もいるかもしれませんが、完璧な人間なんていません。

偉人もまた、人間です。

みなさんも、もしちょっとした失敗や過ちをしてしまっても、「まあエジソンもやらかしてたしな」と、あまり思い込まずに生きて欲しいと思います!

次回は、夏目漱石の意外すぎる一面を紹介していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事の著者

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くま吉

トヨタ自動車→N高→近畿大学 クルマが大好きです!自動車や政治のことなどわかりやすく描いていきます!