文学史コレを押さえろ!「和歌」篇
文学史コレを押さえろ!「和歌」篇
ここでは、和歌の文学史に関して、受験で最低限知っておかないといけない知識をまとめるので、もし受験で必要な人はぜひ活用を!
「和歌」とは、古典詩歌を代表する短型の芸能のこと。
5・7・5・7・7で有名なものは短歌だよ。
ビジュアル理解
まずはビジュアルでの全体像は以下の通り。
では、それぞれ確認していこう。
文学史で速攻のポイント
文学史で押さえておくべきポイントは下の3つ。
- ジャンルは何か
- 時代や成立順はどうなっているか
- 作者は誰なのか
和歌について、それぞれのポイントを確認していこう。
ジャンルについて
和歌のジャンルは以下の通り。
①勅撰和歌集
→天皇の勅命、上皇の院宣によって選ばれた歌集のこと
②私家集
→個人の和歌を集めた歌集のこと
③歌謡
→拍子と曲節をつけて、声を出して歌われる歌のこと
④歌論
→和歌についての理論書のこと。
時代・成立順について
それぞれのジャンル①〜④に対して、時代や成立順に例を挙げると以下の通り。(上のビジュアルでも確認しよう!)
ここに書いてある順番が全て覚えられたら完璧だけど、みんなは上のビジュアル理解の画像を暗記しよう!
ビジュアルで理解していると同時代成立などが頭の中で整理されるよ。
①勅撰和歌集
→『古今和歌集』・『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』・『後拾遺和歌集』・『金葉和歌集』・『詞花和歌集』・『千載和歌集』・『新古今和歌集』
②私家集
→『成尋阿闍梨母集』・『長秋詠藻』・『山家集』・『拾遺愚草』・『金槐和歌集』・『建礼門院右京大夫集』
③歌謡
→『和漢朗詠集』・『梁塵秘抄』
④歌論
→『古来風体抄』・『近代秀歌』・『無名抄』・『毎月抄』
撰者・作者について
上の具体的な和歌集に対して、覚えておくべき撰者・作者は以下の通り。
①勅撰和歌集
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『古今和歌集』:〔撰者〕紀貫之・紀友則・凡河内躬恒・壬生忠岑
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『千載和歌集』:〔撰者〕藤原俊成
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『新古今和歌集』:〔撰者〕藤原定家・藤原家隆・藤原有家・藤原雅経・源道具
【補足】
- 『古今和歌集』・『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』のことを三代集という。
- 『古今和歌集』から『新古今和歌集』までのことを八代集という。
②私家集
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『長秋詠藻』:〔作者〕藤原俊成
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『山家集』:〔作者〕西行
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『拾遺愚草』:〔作者〕藤原定家
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『金槐和歌集』:〔作者〕源実朝
③歌謡
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『和漢朗詠集』:〔作者〕藤原公任
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『梁塵秘抄』:〔作者〕後白河法皇
④歌論
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『古来風体抄』:〔作者〕藤原俊成
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『近代秀歌』・『毎月抄』:〔作者〕藤原定家
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『無名抄』:〔作者〕鴨長明
詳細リンク
それぞれの和歌集の詳細は、以下のリンク先で確認しよう。