【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
抗原と抗体の反応(抗原抗体反応)によって生じる沈降線について講義します。
● 抗原と抗体は、丁度良い濃度で出会うと、(抗原抗体反応によって繋がり合い)沈降する(抗原と抗体がすべて沈降物の形成に使われる、最も効率の良い量比がある)。
*知らなくよいが、光学顕微鏡では見えないような小さな抗原と、それに対する抗体が反応して、眼に見える乳濁状の沈降物を形成するような抗原抗体反応を、沈降反応という。
● 寒天に小さな穴をあけて、そこに抗原や抗体を入れ、拡散させると、沈降物ができたところに線(沈降線)が見える(知らなくてよいが、この反応をゲル内沈降反応という)。
● 寒天にあけた穴(ウェルwellと言う)に入った抗原と抗体は、それぞれ周囲に拡散する。ウェルから遠くなるほどに濃度が薄くなり、一定の濃度勾配を形成する。それぞれが出会って最適比となるところで沈降線をつくる。
● 動画のような実験を行い、2か所に置いた抗原の一部が共通している場合、片方の沈降線は交点よりも先に延びる(この部分をスパー[突出線]という)。スパーが見られた場合、配置した抗原には共通性があることがわかる。
● 抗体が結合する抗原分子の部分構造を、抗原決定基(こうげんけっていき)、またはエピトープと呼ぶ。抗原は多くの場合、複数の抗原決定基をもつ(抗原によって抗原決定基の数は様々である)。
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