病原体や毒素が体内に侵入した後、それに対する抗体を接種して発病を防ぐ治療法のこと。
毒素をウマなどに数回接種すると、その毒素に対する抗体が大量につくられる。
その抗体がたくさん含まれる血清を頂戴し、利用するのである。
(だから血清療法と呼ばれる)

抗体は体液性免疫により体内でも産生できるが、抗体産生までには実は数日ほどかかる。
ところが、全身に回りやすい毒などが体内に侵入したときには、数日も待ってられない。
だからそのような場合には、抗体を打ち、直ちに抗原抗体反応を起こさせるのである。
ただし、接種を繰り返すと、接種した抗体に対する抗体ができてしまい、治療による効果が弱まってしまう。
毒などのように比較的短い時間で体中をめぐってしまうものに対しては、血清療法が利用されるということなのである。
血清療法は、予防接種と区別して理解しておこう!
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