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矢口はっぴー

カタラーゼによる過酸化水素H2O2の分解【酵素】 高校生物基礎

次の動画:ATPの構造【ATP①】 高校生物基礎

概要

動画投稿日|2021年4月16日

動画の長さ|2:57

【 note : https://note.com/yaguchihappy 】 カタラーゼのはたらきについて簡単に解説します。カタラーゼは、好気性の細胞が持つ、過酸化水素(H2O2)の分解を触媒する酵素です。 語呂「傘ん中で語ろうぜ(過酸化水素を分解するカタラーゼ)」 ●カタラーゼがあたかも肝臓片にしか無いかのような説明を見かけるが、誤っている。カタラーゼは、動物・植物・微生物を問わず、基本的に、好気的細胞にはすべて存在する。 ●砂糖の自然分解には数世紀かかる。しかし我々は日常的に砂糖を消化分解する。これは酵素が、生体触媒として、砂糖の分解反応を促進するからである。これが酵素の驚くべき威力の一例である。 *ただし、酵素は、反応の自発的に起こる方向を変えることはできない。たとえば過酸化水素はゆっくりと自発的に酸素と水に分解する。カタラーゼはその速度をはやめる(反応が平衡に達する時間を短縮させる)だけである。たまに子供向けの参考書に、過酸化水素は自然には分解しない、という記述があるが、嘘である。 酵素は起こり得ない方向に反応を進ませることなどできない(反応を止めているエネルギー障壁を小さくすると、正反応の速度が上がるが、逆反応の速度も上がる)。 ●H2O2はオキシドールとも呼ばれ(ただし入試ではオキシドールと書くと×になることがある。H2O2、もしくは過酸化水素と書こう)、消毒薬として使われてきた。創傷・潰瘍、口腔粘膜、口内炎の洗口に使用する。汚れた創傷などへの適用では、分解産物の酸素の泡が異物除去効果を発揮する。ただし、動画で触れたように、過酸化水素は、活性酸素の一種であり、高い反応性を持つ。使い方や使用濃度を誤れば、細胞内の有益な物質とも反応してしまい、害になる危険性がある。30%過酸化水素水は、劇物に指定される。 ●紙は着火すれば簡単に燃える 。 エネルギーを熱として、また水と二酸化炭素を気体として 、大気中に放出する。 確かに普通の条件下では、炭素のエネルギー的に最も安定な形態は二酸化炭素である 。水素の場合は水である 。 しかし、突然、皆さんの教科書の紙がいきなり燃えだすようなことはない 。 これは紙が、比較的安定な状態にあって 、外からエネルギーを投入しなければ 、より低いより安定なエネルギー状態に移ることができないからである 。 崖の上からそり遊びをするために、少し小高い丘を登るのに似ている 。 安定な状態に移るためには、ある障壁を、小高い丘を 、乗り越えなければならない 。 その障壁を乗り越えるためのエネルギーを活性化エネルギーという 。 エネルギーの障壁を乗り越えるために活性化エネルギーが不可欠である 。 例えば紙を燃やすならば、マッチの火の熱が活性化エネルギーを与える 。 細胞内の場合では 、ランダムに衝突を繰り返す中で、適切な速度を持って、適切に行われる1撃の衝突によってこの障壁を乗り越える 。 衝突は温度が高くなるほど激しくなるので、温度が高ければ高いほど一般に反応の速度は上昇する。 ●自らは変化せず化学反応を促進する物質を触媒という。 触媒は 基質と結合し、その空間的な配置を制御することで、このエネルギー的な障壁、活性化エネルギーを下げることができる 。 ただし、触媒は平衡点を変えることはない。エネルギー障壁が小さくなるということは、正反応と逆反応のどちらも進みやすくするということである。丘の高さが小さくなるということは、右から丘に登るのと同時に、左からも登りやすくなるということである。 ●触媒には無機触媒と生体触媒がある。 無機物でできた金属などの触媒を無機触媒という。教科書には 酸化マンガン(Ⅳ)が、過酸化水素を分解する無機触媒の例として載っている。 (一般に、無機触媒は基質特異性をもたない。つまり、色んな反応を区別せず促進させてしまう。生物が無機触媒を進化の過程で使おうとしなかったのはそのような理由だと考えられている。特定の反応は促進したいが、別の反応は促進したくないのである。ちなみに、生命が誕生したときに使われた触媒は、岩石の表面等の無機触媒だったと考えられている。) たとえば金属の無機触媒では、金属表面にある豊富な自由電子が、反応物に作用し、どんな化学反応も、基本的に無差別に進めてしまうことがある。 ●生体触媒(生体内で使われている触媒)は酵素と呼ばれる 。 主成分はタンパク質である 。ただしRNAできた酵素も見つかっている (リボザイムと呼ばれる )。 ●タンパク質は高温で変性する(立体構造が壊れ、性質が変化する)ので、酵素は高温で失活する(活性が失われる)。酵素の主成分はタンパク質なので、酵素は、熱に弱い。 *タンパク質が熱に弱いのは不思議なことではない。レゴブロック一個は多少手荒に扱っても壊れないが、レゴブロックが長く繋がってできている大きな作品は、揺さぶっただけで壊れてしまう。大雑把に言えば、アミノ酸一つがレゴブロック、タンパク質がレゴブロックでできた大きな作品である。 ●反応環境の温度を上げていくと、しばらくは温度と共に反応速度が上昇するが、上げすぎると熱変性し失活する。なので、酵素は最適温度を持つ。(無機触媒の場合は、温度を上げれば上げるほど反応速度が大きくなる。酵素との違いとしてよく問われる。) 温度だけでなく、pHも適切でないと、酵素は、正常な立体構造がとれない。なので、酵素には最適pHが存在する。 ●生体内の化学反応はほとんどすべてが酵素によって触媒される酵素反応であり、物質代謝は多くの種類の酵素が順番に作用することにより行われている。 ●酵素反応は多くの場合可逆であるが、一部の酵素では不可逆である。 ●酵素は立体構造をとり、その表面に、基質と特異的に結合する部位(活性部位)をもつ。活性部位とぴったり合う物質が基質になるため、酵素は基質特異性をもつのである。 ●酵素には可溶性酵素として細胞内で溶解した状態で存在し機能するものだけでなく、生体膜に組み込まれたり、細胞外に分泌されたりするものもある。 ●ミトコンドリアの電子伝達系の、複合体IとⅢにおいて、酸素がI電子還元を受けてしまうと、スーパーオキシドが発生する。このスーパーオキシドが、スーパーオキシドジスムターゼという酵素により(または、無触媒的に)過酸化水素に変化する。 #生物基礎 #酵素 #カタラーゼ

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#高2#高3#レベル1#生物実験・その他#異化#講義

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