トップを目指す受験生のために,国公立大学の入試問題を中心に,大学入試の数学を解説中!ぜひチャンネル登録お願いします✨
今回は,大正14年の東京帝国大学医学部の入試問題をピックアップ。
与えられた関数のグラフを描く問題です。
増減と凹凸,そして x → ∞ での値などを調べ,図示すれば OK ですね。
問題自体はかなり簡単です。
グラフを書いてみるとわかりますが,この f(x) = A(1 - exp(-ax)) という関数は「 x が増加すると A に限りなく近づき,x が 1/a 増えるごとに A との差が 1/e 倍になる」という性質があります。
a はその「近づく速さ」を司る定数です。x が時間を表す場合,1/a のことを時定数(じていすう)と呼ぶことがあります。
でも実は,自然現象の中には,この形の関数で表現できるものが色々あるんです。
単に問題を解くだけだとすぐに終わってしまうので,動画ではその具体例も紹介することにしました。
今回の動画では
① 粘性抵抗をうける物体の落下運動
② 一次反応(化学反応)
の 2 つを扱います。
シンプルながら奥が深い問題でした。
なお,動画の最後に紹介した関数については,例えば次のページを参照してみて下さい:
=====
ミカエリス・メンテン式 / Michaelis-Menten kinetics (Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E5%BC%8F
=====
ロジスティック方程式 / logistic equation (Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F
=====
とりあえず概要を知りたい人のために Wikipedia のページをご紹介しましたが,実際にこれらの用語で検索してみることで,面白いページをたくさん見つけられると思いますので,興味のある人はぜひ!
----------
<Twitter: @884_96>
https://twitter.com/884_96
----------
【プロフィール】
林 俊介 (はやし しゅんすけ)
オンライン家庭教師を運営する会社の社長。
大学の講師もやっています。
2015年 筑波大学附属駒場高等学校 卒
2015年 東京大学理科一類 入学
2019年 東京大学理学部物理学科 卒
・2014年 日本物理オリンピック金賞
・2014年 東大実戦模試物理1位
・東大入試本番では数学で 9 割を獲得
----------
<お仕事のご依頼>
チャンネル概要欄に記載のメールアドレスまたは Twitter の DM までお願いします!
----------
<目次>
00:00 大正14年 (1925年) の東大入試
00:54 A, a の符号と定義域について
02:11 f(x) の増減を調べる
06:11 f(x) のグラフを描く(答え)
08:25 補足:極限値への近づき方
12:41 例①「粘性抵抗のある落下運動」
16:54 例① 運動の解析
29:10 例① v-t グラフとその解釈
33:14 例②「一次反応」
34:08 例② [A] の時間変化の解析
38:41 例② [A], [B] の時間変化のグラフ
43:23 飽和関数のほかの例
48:31 おわりに