概要
の実数 乗の導関数は以下の通り求めることができる。数学IIでは自然数乗( や )しか出てこないが、実は実数全体で成り立つ。
とてもよく使う基本的な式なので、仲違いをせず、愛してあげたい公式の一つである。
証明
数学IIで出てくる自然数乗( や )は、導関数の定義と二項定理から示せるが、実数乗になると二項定理でうまく展開できず、そうは問屋が卸さない(古語)。
きちんと証明するのは結構しんどい(整数乗を示して、有理数乗を示して...)ので、ここでは の範囲で考えて、 対数微分法で証明してみる(詳しくは古賀真輝さんの動画をチェック)。対数微分法とは、両辺の自然対数を取って導関数を計算する方法。 のとき、
の両辺は正になるので、両辺の自然対数をとると、
となる。この両辺を で微分すると、
この時、左辺は を固まりと見て、合成関数の微分を用いている。変形すると、
が導かれる。
例
補足
の導関数と間違いやすいので注意。こっちは指数関数の導関数になるので、微分すると になる。