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惑星科学チャンネル Planetary Science Channel

地球最初の生命は何を食べていたのか?【3分でわかる】

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概要

動画投稿日|2020年3月20日

動画の長さ|2:55

多くの地球生命は何らかの形で、他の生命が作った有機物を食べることで生きています。それでは生命が誕生したばかりの原始の地球では、何を食べて生命は生きていたのでしょうか?今年の3月に発表された最新の実験論文から、その答えが垣間見えてきました。初心者にもわかりやすいよう、3分で解説します。 【目次】 0:00 卵が先か、鶏が先か 0:10 独立栄養生物と従属栄養生物 0:29 原始的な従属栄養生物 0:46 海底熱水噴出孔 0:59 アセチルコエンザイムA回路 1:24 金属鉄による触媒反応 1:45 鉱物による天然に近い条件での反応実験 2:30 他の天体への応用 2:39 あとがき 【紹介論文】 1. M.C. Weiss et al. (2016) The Physiology and habitat of the last universal common ancestor. Nature Microbiology vol. 1, 16116. https://www.nature.com/articles/nmicrobiol2016116 2. S.J. Varma et al. (2018) Native iron reduces CO2 to intermediates and end-products of the acetyl-CoA pathway. Nature Ecology & Evolution vol. 2,1019-1024. https://www.nature.com/articles/s41559-018-0542-2 3. M. Preiner et al. (2020) A hydrogen-dependent geochemical analogue of primordial carbon and energy metabolism. Nature Ecology & Evolution.4, 534–542. https://doi.org/10.1038/s41559-020-1125-6 【関連記事】 Was this life's first meal? doi:10.1126/science.abb5418 産総研プレスリリース:生命のもととなる可能性のある有機物の合成反応を実証 https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2020/pr20200303_2/pr20200303_2.html 【画像素材】 NASA, Pixabay、Space Engine、いらすとや 【字幕説明】 「卵が先か、鶏が先か」 生命の起源を考えていくと、必ずこのジレンマにつきあたります。 人間を含む多くの生物は、他の生物がつくった有機物を食べています。 こういった生物を、従属栄養生物と呼びます。 一方、植物や一部の微生物は、無機物から有機物を 自分で合成することができます。 このような生物を、独立栄養生物と呼びます。 従属栄養生物と独立栄養生物、どちらが最初に誕生したのでしょうか。 2016年に発表された研究によると、 数千種類の、原核生物の遺伝子を解析した結果、 全生物の共通祖先は、海底の熱水噴出孔の近くに住む 現在の超高熱菌のような生命であったことがわかりました。 つまり、独立栄養生物が最初に誕生した可能性が高いのです。 海底熱水噴出孔の近くには、二酸化炭素や水素が豊富に存在し、 温度も高いことから、生命の生存に有利な環境だったと推測されています。 それでは最初の生命は、どのような食事をしていたのでしょうか。 現在の超高熱菌は、水素と二酸化炭素を食べて、 生体を構成する有機物を作ることができます。 この時、超高熱菌の体内では、 水素や二酸化炭素を分解するために、複雑な酵素が使われます。 これらの酵素が、それぞれ厳密に定められた、 正しい順番で働かないと、代謝反応が機能しません。 しかし、最初の生命はこういった複雑な酵素を持っていなかったはずです。 一体彼らはどのようにして、水素と二酸化炭素を分解したのでしょうか。 この疑問に対するヒントが2018年に報告されました。 熱水噴出孔の周囲の海水には、鉄などの金属元素が溶け込んでいます。 この金属元素が触媒となることで、水と二酸化炭素から、 有機物を合成できることが、実験で証明されたのです。 しかし実際の高熱菌が消費するのは、水ではなく、水素です。 水素と二酸化炭素から、どうにかして有機物を作れないでしょうか。 今年の3月2日に報告された論文によって、とうとう解決策が示されました。 水素と二酸化炭素を含む、100℃の熱水に、 鉄に富む3種類の天然鉱物を混ぜて反応させたところ、 生命の材料となる有機物が合成されたのです。 つまり熱水噴出孔の周りに豊富に存在する、 鉄を含む鉱物が触媒となっていたのです。 従来、水素と二酸化炭素の合成は、化学工業では数百℃以上の、 極めて過酷な反応条件では実証されていました。 しかし今回の研究で、100℃以下の温和な条件下でも、 天然の鉱物が触媒として機能することが、実験的に証明されたのです。 熱水噴出孔で、こういった有機物の生成反応が継続しておこることで、 たんぱく質や、核酸などの、より複雑な生体分子が作られ、 最終的に初期生命の誕生につながったのかもしれません。 つまり、他の惑星でも、熱水噴出孔のような条件が整えば、 有機物の合成や生命の誕生が可能であることを示唆しているのです。 それではご視聴ありがとうございました。 面白かったよという方は、ぜひチャンネル登録をお願いします。 皆さんのご支援が、次回の動画を作成する時の、 大きな励みとなります。また、内容について、ご意見がある方は、 コメントでご指摘頂けると幸いです。よろしくお願いします。 #惑星科学チャンネル #PlanetaryScienceChannel #行星科学频道

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