流れと階層を制する者が世界史を制す
どうもフジです。
今回は、世界史の勉強方法についてお話ししていきます。
高校1年生や高校2年生で、「いずれ受験で世界史を使うかもしれないから、そろそろ本腰を入れて勉強したい」「世界史を得意科目にしておきたい」と考えている方に、特に読んでいただきたい内容です。もちろん、共通テストで世界史を使う人、二次試験で論述が必要な人、どちらにとっても有益な話になると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
私自身、世界史という科目は「暗記科目」と呼ばれがちですが、単純に単語を詰め込むだけでは到底太刀打ちできない、厄介だけれど面白い科目だと感じてきました。今回は、そんな世界史を攻略するために、高校1年生・2年生のうちから取り入れてほしい暗記の工夫を、私の経験も交えつつ詳しく紹介します。
一問一答だけでは不十分だ
まず最初に伝えたいのは、一問一答だけで暗記を終わらせようとするのは危険だということです。
もちろん、一問一答は手軽で便利です。特に世界史が苦手な人ほど「とりあえず用語を覚えないと」と思い、単語帳やアプリに飛びつきがちでしょう。私もかつて(とは言っても小学生の頃とか…)はそうでした。
しかし、それだけに頼ると、バラバラに散らばった単語を寄せ集めているだけの状態にとどまってしまいがち。いざ模試や本番の問題を解こうとしたとき、「えっと、この単語ってどの場面で出てきたんだっけ?」「どの時代の話だっけ?」と手が止まるのは、まさにこの「知識がつながっていない」状態が原因だと私は考えています。
だからこそ、高校1年生・2年生という時間の余裕があるうちに、もう一歩踏み込んだ勉強法を取り入れてほしいわけです。
歴史は流れをつかんで覚える
世界史を暗記するとき、絶対に無視してはいけないのが「歴史の流れ」です。
単語だけを覚えていても、その出来事がどのような背景で起きたのか、どんな結果を引き起こしたのかがわからなければ、知識は脆くてすぐに抜け落ちます。特に世界史は、地域同士の影響が複雑に絡み合っているので、「なぜそれが起こったのか」「その出来事の後にどんな変化が生まれたのか」という因果関係を意識しながら学ぶことが大切だと私は痛感しています。
例えば、ある王朝の交代劇ひとつを覚えるときでも、その背後には宗教の変化や周辺国との関係悪化、経済状況の悪化などがあり、それが民衆の不満へつながり、結果として王朝の崩壊を招く…。こうした一連の流れを物語のように理解しておくことで、単純な用語も生きた知識に変わっていきます。共通テストでも、単純な用語の知識を問うだけでなく、背景事情を絡めた出題が増えていますから、この「流れ」の理解は不可欠です。
「階層構造」を使って整理する
もうひとつ、私が世界史を勉強する上で非常に効果的だと感じたのが「階層構造」を意識することです。
階層構造というのは、物事を整理するときに、大きな枠から小さな枠へと段階的に分類していく考え方です。私は大学の心理学の授業で初めてこの言葉を知ったのですが、その瞬間「ああ、これ、高校時代に無意識にやってたやつだ!」と強く思い出しました。世界史を勉強するとき、流れをつかむのはもちろん大事なのですが、それだけだと情報量が膨大すぎて頭の中が飽和してしまうんですよね。
例えば私は、地域ごとにまず大きく歴史を分け、その上でさらに世紀ごとに分けていきました。そして各世紀の中で、それぞれの国や王朝ごとに起きた出来事をまとめていく。こうしたふうに自分なりの「目次」を作るように情報を整理すると、あの出来事がどの枠組みの中に位置しているのかがすぐにイメージできるようになるんです。
この階層構造は、人によって合う形が違うと思います。国を軸にする方が整理しやすい人もいれば、年代ごとに分ける方が覚えやすい人もいるでしょう。私自身も、イスラーム世界では王朝ごとの変遷を中心にまとめることが多かったのに対して、ヨーロッパではまず世紀ごとに大きく区切っていました。自分がどの整理の仕方だと頭に入りやすいかを探りながら勉強することが、とても大切だと思います。
自分でまとめることの圧倒的効果
そして、歴史の流れを理解し、階層構造を意識しながら勉強する上で、私が何よりもおすすめしたいのが「自分でまとめる」という作業です。
まとめるといっても、ただ教科書を書き写すだけでは意味がありません。大事なのは、自分の言葉で説明できるように整理し直すことです。私自身、高校時代はノートに年表を書き直したり、世界地図に国境線を書き入れて変遷を確認したり、時には「〇〇王朝が崩壊した理由とその後の変化」を小さな文章で自分なりに書き留めたりしていました。自分の頭で流れを組み立て直す過程で、単語の羅列ではなくストーリーとして歴史が頭に入ってくるようになるのです。
しかも、こうした「自分でまとめる」という練習を積んでおくと、私立大学の入試でたまに出てくる論述問題にも非常に強くなれます。論述というと多くの人が特別な対策をしなければと思いがちですが、実際には普段から歴史の流れを意識し、自分で説明する練習を積んでいれば、いざ論述が出題されても「問われた出来事の背景と結果を説明すればいいんだな」と自然に書けるようになるんです。私自身、特別に論述だけの勉強をした記憶はほぼありませんが、自分でまとめる作業をしていたおかげで、試験本番で論述に困ったことはありませんでした。
というわけで今回は以上。
世界史の勉強は、高校1年生・2年生のうちから流れをつかみ、階層構造で整理し、自分の言葉でまとめる。この3つを意識して取り組めば、暗記の負担は確実に軽くなるし、何より世界史が面白く感じられるはずです。暗記という作業は辛いものと思われがちですが、世界史はストーリーを理解しながら覚えれば、きっとあなたの強力な味方になってくれると私は信じています。







