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フジ

【共テ前】計算スピードが遅い人へ

2025年10月14日

計算スピードが遅い人へ

どうも、フジです。

今回は「計算スピードが遅い!」というテーマでお話ししていこうと思います。

受験勉強をしていると、どうしても「わかってはいるのに時間が足りない」という壁にぶつかる瞬間がやってきます。模試や本番のテストで、あと数問さえ解けていれば……と悔しい思いをしたことがある人も少なくないでしょう。頭ではしっかり理解できている。それなのに手が追いつかない。これほどもどかしいことはありません。

私自身、塾講師として何人もの高校生を見てきましたが、この「理解しているのに遅い」という状況には明確な原因があります。単に集中力の問題でも、性格の問題でもなく、根本的に“勉強の仕方”や“意識の置き方”の部分に原因が潜んでいるんですよね。だからこそ、改善の余地も大いにあるわけです。

では、計算スピードが遅い人に共通する特徴とは何か、私がこれまでに見てきた限りでは、大きく3つのパターンに分かれます。

① 公式や解法を「知っているだけ」で止まっている

まず1つ目は、知識が頭の中に存在してはいるものの、それを“瞬時に取り出せる”状態になっていないということです。

計算が遅い人の多く人は、問題を読んでから「これってどう処理するんだったっけ?」と考え込みます。平方完成をするとき、積分の置換をするとき、因数分解をするとき、たしかに全部理解してはいるけれど、思い出すのに一拍かかるんですよ。この“思い出す時間”が積み重なることで、結果的に全体のスピードが大幅に落ちてしまうんです。

本来、計算の過程において必要な思考は「何を使うか」ではなく「どう使うか」です。どの公式を使えばいいのかを思い出すのに時間をかけていては、いつまで経っても反射的な処理ができるようにはなりません。英語で言えば、いつまでも英単語をいちいち日本語に訳してから読んでいるようなもんですね。頭の中でワンクッション置くたびに、テンポが崩れてしまうっていう。

では、どうすればこの“ワンクッション”をなくせるのか。

答えは明確です。
とにかく反復すること、これに尽きます。頭で理解するだけでなく、手を動かして、何度も、何度も、繰り返すんです。脳が考えるよりも先に手が動くようになるまでやり込むんでください。公式を“使い慣れる”状態を作るんです。

「理解できた」と思った瞬間って、実はスタート地点にすぎないんですよね。理解した上で、繰り返し使うことで初めて、公式は“体の一部”になります。これを怠っている限り、いくら頭が良くてもスピードは上がりません。

念のため強調しておきますが、「理解と暗記は対立しない」です。これは、過去の記事で散々言っているので、昔から読んでくれている人はもう十分わかっているかと思いますが、「理解していれば覚える必要がない」というのは誤解です。むしろ、理解したものほど早く暗記すべきです。考えずに使える状態に持っていくこと、それが“速くて正確な計算”の第一歩です。

② 簡単に処理するルートを知らない

次に2つ目、「遠回りしている」です。

きちんと正解には辿り着けているのにどうも遅い、そういう人のノートを見てみると、無駄な計算がとにかく多かったりするんですよね。展開しなくてもいいところを律儀に展開したり、途中式を細かく書きすぎたり、あるいは同じことを二度していたり。間違っているわけではないんですが、無駄に時間を食ってしまっているみたいな。

これを改善するには“設計力”が必要です。「どうすれば最短で答えにたどり着けるか」という思考ですよね。計算が速い人というのは、計算力それ自体もそうですが、“ルート選びのセンス”もまた優れているんです。

模範解答を読むときも、ただ「こうやるのか」となぞるだけではなく、「なぜこの方法を選んだのか」「この一手で何を省略したのか」という視点で分析してみてください。そうすると、上手な人ほど無駄を削っていることに気づくはずです。そういう視点を持って改めて自分がやっている方法を眺めてみれば、1行、2行分短縮できる箇所が見つかるんじゃないですか?

計算が速い人というのは、常に「楽にできる方法はないか」と考えています。小さなところで言えば、因数分解を一瞬で見抜くコツや、通分せずに済ませる工夫なんかもそうです。そういった“ショートカットの感覚”から始まり、大きな視点でいけば”解答方針の設計”まで、計算そのもの以外の部分にこだわれば、全体のスピードが大きく変わってきますよ。

③ チンタラやる癖が抜けない

そして最後は「姿勢」の問題です。

真面目な人ほど、丁寧さを重視しすぎて“慎重モード”が常態化してしまうんですよね。

計算過程をすべて書き、途中式を確認しながら進める。正確性は◎でも、スピードがあまりにも遅く、それがクセになっちゃってるみたいなのはマズイ状態です。もちろん慎重であること自体は素晴らしいことですけどね、テスト本番では有利に働か…ないことが多いですね。

計算そのもののスピードというのは、意識しない限り絶対に速くなりません。英語の長文を毎日読んでいれば自然と読むスピードが上がるように見えますが、実際にはそれも“速く読む意識”を持っているからこそ伸びている。意識なしに速さが手に入ることは、どんな分野でもないのかなと思います。

慎重に計算を進めるクセがついてしまっている人は、計算をするときには常に「今よりも速く」を意識するようにしてください。最初のうちは、多少雑でも構いません。慎重すぎる人も、ミスを恐れず、あえてスピードを優先してみることが大切です。

個人的には、まずは”手を速く動かす”イメージからスタートするのがいいのかなと思っています。人間の脳は、手の動きに合わせて処理速度を調整するようにできているので、速く動かそうとすることで、頭の回転も自然と速くなりますよ(逆に、いつまでも丁寧にチンタラ手を動かしているようでは、脳が「ゆっくりでいい」と認識してしまうわけですね)。



ここまで読んできて、もしかすると「自分も全部当てはまるかも」と思った人もいるかもしれません。でも安心してください。どれも訓練すれば確実に改善できるものです。計算スピードは才能ではなく、明確に鍛えられる技術です。

公式を考えずに使えるようにして、最短ルートを選び取れるようにして、速さの意識を訓練する。この3つを念頭に日々の勉強を続ければ、必ず変わってきますよ。

というわけで今回は以上。

フジ

地方公立高校から東京大学文科2類に現役合格。 アプリokkeのマイページ「コメント•要望」から、 記事内容のリクエストをお待ちしております!

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