寒冷で土地もやせている高山地域では、低地とは異なる特徴的な農業が営まれている。
高地は寒冷でやせ地であり、作物栽培に向かない土地だが、標高に応じた作物の栽培、家畜の飼育との組み合わせで対応している。
高度によって栽培する作物を分けている。
低緯度地域は熱帯であるため、熱帯作物のサトウキビなどが栽培される。
高度が上がり、温和な気候の地域ではトウモロコシやコーヒー、カボチャなど、さらに高度が上がって4000m以上の地域ではジャガイモの単一栽培が中心となる。
(ちとにとせさんより)
家畜はリャマやアルパカの飼育が行われている。荷役での利用のほか、特にアルパカは毛が織物の原料として重宝される。
(左:リャマ、右:アルパカ)
標高が高く、寒冷で厳しい気候のヒマラヤ~チベット高原では、
が行われている。
大麦は寒さに強く、旧大陸の寒冷地・高山地域で伝統的に栽培されてきた。
近代以降、新大陸からジャガイモが伝来するとジャガイモ栽培が急速に広まり、現在では大麦と並ぶ重要な作物となっている。
ヤクはヒマラヤ・チベットで伝統的に飼育される牛のような家畜で、荷役などに用いられるほか、毛皮は衣服、糞は燃料として利用される。
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