全土で米の栽培が盛ん。バングラデシュといえば米。とにかく米。
バングラデシュは、耕地率が67.6%で世界トップクラス。
これは、バングラデシュがガンジスデルタに位置し、国土の大部分が平野であることが理由。
このため、国土面積のわりに農地が広く、農業生産量が多い。
バングラデシュの一人当たりの米の消費量は世界最多クラス(一人1日当たり680g)。
コンビニのおにぎりで言えば、1日で6~7個分食べている計算になる。
米ばっかり食べているので、バングラデシュ人の体は米と魚でできているといっても過言ではないだろう。
一人当たり消費量が多いうえ、人口も多い(1.7億人)ので、生産量は世界第3位。
というのも、全土が三角州かつ夏に雨が降るので、米の生産に非常に適しているのである。
特に、高収量品種の導入、農業技術の進歩により二期作や三期作が広がったことで、収量の増加に貢献している。
米の自給率は約9割とほぼ完全自給を達成しているが、やっぱり全人口を養うにはちょっと足りないため、食料品は輸入超過となっている。
(データブック・オブ・ザ・ワールド、2020年)
バングラデシュの米の生産量は、独立後ほぼ一貫して増加してきた。
(FAOSTAT)
これには、
が大きく関係している。
特に、灌漑設備の整備は見落とされがちだが、極めて重要。
乾季の間は、雨だけでは作物が育たない。灌漑設備がないと、農業ができないのである。
灌漑設備が整備されたことで、乾季でも水やりができるようになり、農業が可能になった。
これによって米の二期作や三期作が可能になり、収量増加に大きく貢献した。
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