皆さん、これから日本国民として生きていくうえで切っても切り離せないのが「税金」と「第二の税金」です。
しかしこの国の税金は複雑でパッと見では「税金」だと気付けないものも少なくありません。
ところが税金について学校ではあまり教えてくれません。
習わないからこそ、大人になったときに納税で損をしてしまったり、納税するつもりがなかったのにしてしまったり、「これおかしいな」と気づかないまま生きてしまうことになるのです。
そこで今回と次回は「学校で教えてくれない税金と第二の税金」についてそれぞれ3つずつ解説していきます。
税金編
①所得税 年間約16万円
まず1つ目が所得税です。この税金は皆さん聞いたことがあるでしょう。親から少し聞いたことがあるかもしれませんし、アルバイトをやっている方だと馴染みがあるかもしれません。
この所得税はいわゆる「103万円の壁」などと関係しており、その壁を超えた瞬間から発生します。
特徴としては「累進課税」と呼ばれ、最初は5%から始まり最大45%まで上がっていく仕組みです。つまり稼げば稼ぐほど税金が増えるのです。
現在、日本人の平均収入は約430万円前後とされており、この場合の所得税は復興特別所得税を含め年間でおよそ15.8万円を納めることになります。
サラリーマンやアルバイトは「源泉徴収」という仕組みで自動的に天引きされるため、自分で納税している感覚はあまりありません。
しかし将来困る点としては、医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン控除などの制度を知らないと、本来節税できるのにそのまま税金を払ってしまうということが起こりかねません。
また累進課税では、ある所得ラインを超えると税率が一気に上がる「壁」が存在します。
例えば、課税額が年間330万円までなら10%で済むのに、331万円になると倍の20%に上がってしまうケースが存在するのです。
結果として「所得は増えたのに手取りが減る」という到底納得できないことが発生するのです。だからこそ、自分の給与の前後だけでも税率と壁を把握しておくことをおすすめします。
②住民税 年間約25万円
続いての税金は住民税です。これは簡単に言えば「地域に住んでいるだけでかかる税金」です。市町村民税と都道府県民税を合わせたものが住民税で、一律で10%程度とされています。
この住民税の厄介な点は「1年遅れて課税される」という仕組みです。今年(2025年度)稼いだ分は翌年(2026年度)に課税されます。
そのためサラリーマンで言えば、1年目の給料にはかからず、2年目から課税されるので「1年目より仕事をこなしているのに手取りが減ってしまう」ことがあるのです。
さらに失業してしまった人でも、前年の所得に応じて課税されるため「無職なのに請求が来る」という不思議な現象が起こります。
前年度、仮に平均年収前後の所得があった場合、年間およそ約25万円が住民税としてかかってしまいます。
(住んでいるだけでかかる住民税。無数に広がる都市の住民のほぼ全てが徴収されている)
(兵庫県上空を飛行する飛行機より筆者が撮影)
③ガソリン暫定税率 1Lあたり25.1円×無限
最後は「ガソリン暫定税率」です。これは昨年12月、石破総理率いる自民党・公明党・国民民主党の幹事長で「ガソリン暫定税率を廃止する」と3党合意がなされた報道で記憶に残っているかと思います。
そもそもガソリン暫定税率が何かというと、ガソリン1Lにつき25.1円が上乗せされる仕組みです。しかもこれ、始まったのは50年以上前。
当初は「1年間だけ25.1円上乗せする」という暫定措置で開始されたのになぜか「暫定」のまま50年以上も続いてきました。
さらに恐ろしいことに、この暫定税率の部分にまで消費税がかかっているのです。
私たちは税金を買っていないのに、税金に消費税が課されている。まさに「二重課税」の状態が続いているのです。
石破政権は「廃止の方向」と話している一方で、代わりに「走行距離税」など新しい税金を導入しようとする動きもあります。
結局のところ、意地でも減税をしない可能性も否定できません。
またこの暫定税率は車を持たざるを得ない人はもちろん、車を持っていない人にとっても物流コストを押し上げることで、物価全体を押し上げています。

(多くの方が利用されるガソリンスタンド。1Lあたり25.1円の暫定税率が社会に与える影響は計り知れない)
(愛知県豊田市で筆者が撮影※画像の一部を加工しています)
最後に
今回は学校で教えてくれない税金の中で「所得税」「住民税」「ガソリン暫定税率」という3つを紹介しました。これらは学校でほとんど教えてくれませんが、社会人として必ず直面する税金です。
このほかにも学校で習わないけれど知っておくべき税金はたくさんあります。ここでは尺の都合で3つに絞りましたが、他にも多く存在しています。
以下にokke動画で紹介されている税金に関するコンテンツのリンクを貼っているのでぜひご覧ください!
(リンクはこちら!)
次回は「税金」という名前ではないものの、実質的に税金といえるもの、そして教科書ではあまり触れられないものについて解説していきます!
最後までありがとうございました。






