中国の宗教については、正式な統計が存在しないため、推計に頼らざるをえない。
米国政府が2010年に行った推計、国際NGOの Freedom House が2017年に行った推計を掲載する。
いずれにせよ、
が主な宗教となっているようである。
漢民族は、大乗仏教や伝統宗教、民間信仰が多い。
新疆ウイグル自治区に住む少数民族(ウイグル族、カザフ族など)や、回族はイスラム教が多い。
チベット族やモンゴル族は、チベット仏教を信仰する人が多い。
(国土地理院 標準地図をもとに筆者編集)
中国では古くから、大乗仏教、民間信仰が多かった。
19世紀以降、欧州列強による支配が広がると、それにつれてキリスト教が広まっていった。
戦後、中華人民共和国が建国されると、中国共産党は、愛国的な宗教団体のみを認め、それ以外の宗教を公式には認めない政策をとった。
現在でも、中国共産党は、完全な信教の自由を保証しているわけではない。
また、文化大革命で中国の伝統的な社会風俗が徹底的に破壊された歴史もあり、古くからの中国の伝統は途切れている部分も多い。
そのため、中国本土より、台湾や東南アジアなどの華僑・華人コミュニティの方が、古くからの中国の伝統・習俗が残っている場合もある。
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