キリスト教
キリスト教
イエスがパレスチナで創始した一神教。
新約聖書と旧約聖書(ユダヤ教の経典)を聖典とする。
宗派
大まかに3種類の宗派があり、その他少数の宗派が存在する。
- カトリック
- プロテスタント
- 東方正教会
- その他(アルメニア正教会、コプト派など)
分布
ヨーロッパ
ヨーロッパでは、大まかに以下のように分布する。
- 北部・・・プロテスタント
- 南部・・・カトリック
- 東欧・・・東方正教会
(ちとにとせさんより)
ヨーロッパ以外
- アングロアメリカ・・・プロテスタント
- ラテンアメリカ・・・カトリック
- フィリピン・・・カトリック
- アフリカ北部・西アジアの一部・・・少数宗派
少数宗派
エチオピア、エジプト、アルメニア、シリア、レバノンなどには、ヨーロッパを経ずに伝わった古いキリスト教が残っている。
エチオピアやエジプトではコプト派と呼ばれる宗派が存在し、エジプトの人口の一割弱、エチオピアの人口の大多数が信仰している。
補足~布教の歴史
キリスト教の世界的な分布については、世界史の知識があると非常に理解がしやすくなります。
キリスト教はパレスチナで生まれました。ローマ帝国末期には国教化され、キリスト教は帝国全土に広がります。
そして4世紀末、ローマ帝国が東西に分裂すると、ローマ教会とコンスタンティノープル教会が仲違いし、キリスト教会も2つに分裂します。
カトリックはローマ、東方正教会はコンスタンティノープルを中心として布教を進めました。
ヨーロッパではその後、ローマ・カトリックは西から、正教会は東から両教会が布教合戦を繰り広げていきます。
だから、今でも西ヨーロッパはカトリックの国が多く、東ヨーロッパは正教会の国が多いのです。
16世紀になると宗教改革がおこり、プロテスタントが現れます。
プロテスタントは、北欧、イギリス、北ドイツ、オランダなどに広がっていき、カトリックの信者は次々とプロテスタントに改宗していきました。
多くの信者を失ったカトリック教会は、外国への布教を活発化させます。
ちょうどその頃は大航海時代で、カトリックのスペインやポルトガルが植民地としたラテンアメリカやフィリピンに布教しました。
アングロアメリカでは、イギリス移民の建国したアメリカ合衆国やカナダが領土を広げ、北米もキリスト教化されました。
オセアニアはイギリスの流刑植民地として開発された歴史から、キリスト教徒が多くなっています。
19世紀以降は欧州列強の植民地支配により、サハラ以南アフリカにもキリスト教が広まりました。
そんなこんなで、現在のキリスト教の分布は下の図のようになっています。おおまかな分布を覚えておきましょう。