先進国
定義
経済的に非常に裕福な国のこと。特に、一人当たりの所得が重視される。
厳密な定義はないが、おおまかなコンセンサスは存在する。
いちおうの定義
統一的な見解がないため、これと断言することは難しい。
一般的な見解に最も近いものはIMFによる定義なので、okke地理用語ではIMFの定義に従う。
IMFの定義による先進国は、以下の通り。
アジア
- 日本
- 韓国
- 台湾
- 香港
- シンガポール
- イスラエル
アジアの筆頭は日本。日本はアジアからの唯一のG7加盟国で、文句なしの先進国。
韓国は近年順調に経済成長を遂げ、経済は日本と遜色ない水準に達している。先進国と言えるかどうかは諸説あるが、現在では先進国という見方が増えている。
中国はGDP世界二位の経済大国だが、一人当たりの所得はまだまだ低く、到底先進国の水準には達していない。
シンガポールはアジアの中でもかなり所得水準が高く、先進国といえる。
イスラエルは、所得水準も高く技術力も高い。一般的にも先進国と考えられている。
ヨーロッパ
ヨーロッパは先進国の極めて多い地域で、東欧やバルカン半島の低所得国以外は、概ね先進国だと言ってよい。
ロシアは大国で国際的な影響力も極めて大きいが、一人当たりの所得はまだまだ低く、先進国と呼べる水準ではない。
アングロアメリカ
米国、カナダが先進国であることに議論の余地はないだろう。
ラテンアメリカ
ラテンアメリカには先進国はない(仏領ギアナを除く)。
メキシコ、チリ、コロンビア、コスタリカはOECDに加盟しているが、一般的には先進国とは考えられていない。
アフリカ
アフリカには先進国は存在しない。
オセアニア
オーストラリアとニュージーランドは所得水準も高く、先進国に分類される。
それ以外の国は小国で経済水準も高くなく、先進国は上記の二か国のみ。
地域差
この項で挙げた国々から分かるように、先進国は北半球に偏り、南半球ではオーストラリアやニュージーランドくらいしかない。
このように、経済的に進んだ国が北半球に偏り、北半球と南半球の間で経済格差が存在する問題のことを、南北問題という。
補足~さまざまな「先進国の基準」
OECD
ひとつの基準として考えられるのが、OECD加盟国を先進国として考えるもの。
ただし、OECDにはトルコやチリなど、一般的には先進国とみなされていない国も加盟しているため、あまり適切な基準とは言えない。