概要
や 同士の積は、下の積和公式により、和や差の形に変換できる。三角関数で、公式がすでにたくさん出てきて疲れたところに登場するので、これでKOされる人も多い。
証明
右辺を加法定理で展開すると左辺になる。
大事なのは、この式の作り方で、たとえば の場合を考えると、
- この形が出てくる加法定理( か か)を思い出す(例:この場合は の加法定理に登場する)
- と を組み合わせて、 だけにできないか考える(例:この場合は と引き算すれば、余計な の項が消える)
- 最後に、係数や符号を調整する(例:この場合は、 に を掛ければ、 になる)
と導出できる。他の つについても同様に計算できる。
補足
- 上の作り方を頭に入れておけば、覚える必要はなくなる
- 大事なのは、 や の積の形が、和や差の形に変換できるということ
- 和や差に変換できて何が嬉しいかというと、 次数が 次式から 次式に落とせて、たとえば積分などが楽になる
- 上の公式は と という、違う角度での積に使える。角度が同じ場合、つまり や は半角の公式で、 は ( の 倍角の公式の変形)で次数を落とせる。