奈良時代とは奈良の地に都があった時代。
平城京遷都の710年から平安京遷都の794年までの期間(※1)。
前後の時代と比較した大きな視点で奈良時代を見てみましょう。
飛鳥時代に天皇の権力が強まって、それ以降弱まっているのがわかるかと思います。
なぜそのようなことが起きたのかというと、天皇の権力を利用する勢力が現れたからです。そのような勢力として有名なのは、藤原氏という一族が挙げられます。
平安時代に活躍する藤原氏は、その前の奈良時代から権力を握るための準備を始めていたのです。
さて、いよいよ本題の奈良時代に注目してみます。
奈良時代は藤原氏と反藤原氏が政治的に争った時代です。
なので、藤原氏と反藤原氏の間で政権担当者が交互に入れ替わっていきます。

といった奈良時代の戦いは、この「藤原氏」対「反藤原氏」の構造を理解しておけば理解しやすいです。
奈良時代には天武天皇の子孫が天皇を世襲していましたが、奈良時代の終盤で天智天皇の子孫に切り替わります。 これを受けて桓武天皇は天武系の都である平城京を捨てて、天智系の新しい都を作ります。(※2) これが平安京です。(※1) こうして京都の地に都がある平安時代へと繋がっていきます。
※1 平城京と平安京の間に長岡京を挟むが、784年〜794年の10年間と短いため「長岡時代」という時代は存在しない。長岡京の時代を奈良時代と平安時代のどちらに分類するかは意見が分かれる。この記事ではわかりやすさを重視して奈良時代に分類した。
※2 仏教勢力が政治に介入することが増えてきたので、仏教勢力を平城京に置き去りにして、新しい都で政治を始めようとした。
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