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ハーシーとチェイスの実験

ハーシーとチェイスは、T2ファージと大腸菌を用いて、

遺伝子の本体がDNAであると証明した。

材料たち

まずは、T2ファージと大腸菌をどのように用いるのか見ていこう。

T2ファージは、タンパク質の殻の中にDNAが入ったウイルスである。
※ウイルスは単独では増殖できず、他の生物に入り込んで増殖する。

これを大腸菌と混入すると、大腸菌はT2ファージに感染し、
30分ほど経つと、大腸菌内でファージがたくさん作られ、大腸菌の殻を破って出てくる。スクリーンショット 261.png

ハーシーとチェイスは、この過程を活用して遺伝子の本体を突き止めた。

実験の背景

遺伝子の本体はタンパク質とDNAのどちらなのかを確かめたい。

そこで、タンパク質に含まれDNAには含まれないS(硫黄)と、DNAに含まれタンパク質には含まれないP(リン酸)に注目し、

  • DNAの印として、Pに放射性同位体「32P」を組み込んだファージ
  • タンパク質の印として、Sに放射性同位体「35S」を組み込んだファージ

の2種を準備した。 スクリーンショット 262.png

「放射性同位体」は、後から放射能として検出することができる。

これにより、DNAやたんぱく質が、今どこにあるのかがわかるというわけだ。

まあ、ピンとこないかもしれないが、ひとまず実験について見ていこう。

実験方法

実験は、上で挙げた2種のT2ファージそれぞれで行った。 スクリーンショット 263.png ①T2ファージを、大腸菌に感染させた。

②激しく混ぜ(=かく拌)、遠心分離を行った。 ⇒上澄み液と大腸菌の沈殿に分かれた。

③上澄み液と沈殿それぞれに含まれる放射能を測定した。

結果

32Pを組み込んだファージ

放射能は沈殿(=大腸菌内)に多かった

35Sを組み込んだファージ

放射能は上澄みに多かったスクリーンショット 264.png

よって

以上の結果から、

DNAのみが大腸菌内に入り、そこにある遺伝子から新しいT2ファージがつくられている、と分かった。スクリーンショット 265.png

すなわち、遺伝子の本体はDNAだったということだ。

ちなみに

実は、この2人の前にエイブリーが行った実験で、遺伝子の本体がDNAだということは証明されていた。

しかし、多くの人が遺伝子の本体はタンパク質だと信じていたため、エイブリーは信じてもらえなかった。

ハーシーとチェイスが行った実験により、やっと遺伝子の本体がDNAであることが世に認められたのだ。

ノーベル賞を受賞したのもハーシーである。(チェイスは実験助手だったそうでもらえなかったという説も)

少しかわいそうなエイブリーだが、こうして今の時代では生物基礎の教科書に彼の名が刻まれているので、本人も喜んでいるのではないだろうか。

いや、研究者の彼にとって、そんなことには興味がないのかもしれない。

※あくまでも一個人の考えです。

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