貿易には、自由貿易と保護貿易という二つの考え方がある。
第二次世界大戦後、世界的に自由貿易が推進されてきた。
日本は、農業分野では保護主義的政策を守ってきた。
障壁をなくし、どんどん物を売買しよう! というのが自由貿易、
外国との取引を制限して、自分の国の産業を保護しよう! というのが保護貿易
の基本的な考え方です。
第二次大戦後は、世界的に自由貿易を促進しようとする考えが支配的です。
自由貿易を指向する場合、
が行われることとなります。
この結果、
につながります。
戦後、自由貿易推進のためにGATT締結やWTOの設立、FTA・EPAの締結などが行われてきました。
保護貿易を指向する場合、
が行われます。
非関税障壁とは、数量制限・品目制限・価格決定権の喪失・輸入課徴金など、関税以外で輸入の邪魔をする項目のことです。
保護貿易を行うと、
につながります。
戦後、日本は基本的に自由貿易を尊重する立場をとってきましたが、農業分野に関しては一貫して保護主義的な政策をとっています。
その中でも、地理でよく取り上げられる事件として、
があるでしょう。
これ、裏を返せば、それまで牛肉やオレンジの輸入は自由ではなく、米に至っては事実上外国の米が国内に流入しないようになっていたということでもあります。
現在でも多くの農産物には高率の関税が課せられており、米だと778%もかかります。まあ綿花や切り花みたいに関税がかからないのもあるんですが。
日本は基本的に自由貿易を推進しつつ、安全保障上の観点などから、農業では保護主義をとっているということですね。
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