おなじみ「ぞ・なむ・や・か・こそ」の係り結びの法則の中で、結びの語が省略されることがある。
この場合、前後の文脈から判断して、省略されている語を補うという、高等テクが求められる。
ある程度、省略が起こる形が決まっていて、
に起こるので、それぞれ確認しよう。
※「や・か」の結びは連体形、「こそ」の結びは已然形であることに注意。(係り結びの法則)
例文:いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひ給ひけるなかに(源氏物語)
訳文:どの帝の御代であっただろうか、女御や更衣が大勢お仕えしていらっしゃった中に
※「いづれの御時にか (ありけむ)」と結びが省略されている。
※「ぞ・なむ・や・か」の結びは連体形、「こそ」の結びは已然形であることに注意。(係り結びの法則)
例文:たびたび強盗にあひたるゆゑに、この名をつけにけるとぞ。(徒然草)
訳文:たびたび強盗にあったため、この名をつけたということである。
※「この名をつけにけるとぞ (いふ)」と結びが省略されている。
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