文学史コレを押さえろ!「近世文学」篇
文学史コレを押さえろ!「近世文学」篇
ここでは、近世文学の文学史に関して、受験で最低限知っておかないといけない知識をまとめるので、もし受験で必要な人はぜひ活用を!
「近世文学」とは、江戸時代の文学の総称。
ビジュアル理解
まずはビジュアルでの全体像は以下の通り。
では、それぞれ確認していこう。
文学史で速攻のポイント
文学史で押さえておくべきポイントは下の3つ。
- ジャンルは何か
- 時代や成立順はどうなっているか
- 作者は誰なのか
近世文学について、それぞれのポイントを確認していこう。
ジャンルについて
近世文学のジャンルは以下の通り。
①御伽草子
→江戸以前から初期にかけて作られた短編の物語草子の総称・
②仮名草子
→江戸初期に作られた仮名混じりの散文作品の総称。
③草双紙
→江戸中期から後期に絵入り本の小説として作られたもの。
④浮世草子
→上方で行われた小説の類のこと。
⑤読本
→絵本に対して文章を主眼とした読み物のこと。
⑥洒落本
→遊里での遊びをテーマとした小説のこと。
⑦滑稽本
→滑稽をテーマとした小説のこと。
⑧人情本
→市井の若い男女の恋愛をテーマとする小説のこと。
時代・成立順について
それぞれのジャンル①〜⑧に対して、時代や成立順に例を挙げると以下の通り。(上のビジュアルでも確認しよう!)
ここに書いてある順番が全て覚えられたら完璧だけど、みんなは上のビジュアル理解の画像を暗記しよう!
ビジュアルで理解していると同時代成立などが頭の中で整理されるよ。
①御伽草子
→『一寸法師』など
②仮名草子
→『伊曽保物語』・『醒睡笑』(せいすいしょう)・『浮世物語』
③草双紙
※作品名ではなく、より細かいジャンルで覚えよう。
→赤本・黒本・青本・黄表紙・合巻
【補足】 これらは、簡単な仮名入りの絵本のことで、表紙の色によってジャンルが違う!いくつかが集まり長編化されたものが合巻になる。
④浮世草子
→『好色一代男』・『日本永代蔵』・『世間胸算用』
⑤読本
→『雨月物語』・『南総里見八犬伝』
⑥洒落本
→特に覚える作品はない
⑦滑稽本
→『東海道中膝栗毛』・『浮世風呂』
⑧人情本
→特に覚える作品はない
作者について
上の具体的な作品に対して、覚えておくべき作者は以下の通り。
②仮名草子
- 『醒睡笑』(せいすいしょう):〔作者〕安楽庵策伝
- 『浮世物語』:〔作者〕浅井了意
④浮世草子
- 『好色一代男』・『日本永代蔵』・『世間胸算用』:〔作者〕井原西鶴
⑤読本
- 『雨月物語』:〔作者〕上田秋成
- 『南総里見八犬伝』:〔作者〕滝沢馬琴
⑦滑稽本
- 『東海道中膝栗毛』:〔作者〕十返舎一九
- 『浮世風呂』:〔作者〕式亭三馬
詳細リンク
それぞれの近世文学の詳細は、以下のリンク先で確認しよう。