日本文学史マスターへの道「洒落本・滑稽本・人情本」
日本文学史マスターへの道
洒落本・滑稽本・人情本
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《洒落本・滑稽本・人情本とは》
洒落本は、遊里を明るい「通」を持って捉え、日常気づくことのない本質的な部分を暴く「穿ち」を主眼とした風俗小説のこと。 滑稽本は、笑いを主眼とした除民生活を描いた風俗小説のこと。 人情本は、洒落本に会話や風俗描写を入れ、婦女子を対象に作られた恋愛小説のこと。
《代表作》
《洒落本》
山東京伝
- 『通言総籬』
《滑稽本》
十返舎一九
- 『東海道中膝栗毛』
式亭三馬
- 『浮世床』
- 『浮世風呂』
《人情本》
為永春水
- 『春色梅児誉美』
《山東京伝》
黄表紙・洒落本・読本・滑稽本・合巻と様々な分野で活躍する。
(近世小説のページで何度も名前を見た人も多いかな?) 20代半ばから創作を始め、主に優里の男女について描くものが多い。 『通言総籬』は、吉原の遊女やが舞台となった洒落本の代表作。 『江戸生艶気樺焼』は、色恋いの浮名を立てようとする主人公を「穿ち」で捉えた、黄表紙の代表作。
《十返舎一九》
黄表紙・洒落本・滑稽本・合巻の作者であるが、滑稽本『東海道中膝栗毛』を黄表紙や洒落本の衰退時に出版し、大ヒットした。
『東海道中膝栗毛』は、東海道の旅が舞台となり、弥次郎兵衛と喜多八の失敗談を中心に描いたもので、滑稽本の代表作。
《式亭三馬》
黄表紙・洒落本・滑稽本・合巻の作者で、山東京伝の影響を受け、洒落本の技法を滑稽本に取り入れたものが『浮世風呂』と『浮世床』である。
『浮世風呂』『浮世床』は、庶民の社交場における人間のついて笑いを交えて描いたもので、滑稽本の代表作。
《為永春水》
式亭三馬の門人で、『春色梅児誉美』は色男と三人の女性の恋愛と人情を描いた人情本の代表作。