皆さんこんにちは。涼椎街です。
今回はおすすめの(=私が好きな)詩を3作紹介したいと思います。しかし、詩にあらすじなどありませんので、個人的にここが好きだったという感想をネタバレにならない範囲でただ書いていくつもりです。
インターネットで検索したら読める詩を選びましたので、宜しければ。
1.田村隆一 細い線
終わり方が超~~~好きですね。読んでからしばらくは、本当に一週間くらい、この二行が通学中も入浴中もずっと脳裏を霞めていました。全体的にはけっこう残酷な雰囲気でもありますけど、そこがまた良かったです。どこかでレールを踏み外してしまった少年少女、みたいで……。こういう詩を書いてみたい!!
2.大崎清夏 プラネタリウムを辞める
「Iさん」にフォーカスし続けることで、三人称小説のような読み味が生まれていたのが新鮮で面白かったです。読んでいると、この世の理不尽とか不条理とかが立ち上がって、哀しーーい感触が拡がっていくけれど、最後はなんだか素敵だったなあ。あと、涼椎街は星と雨が好きなので……。もちろん晴れも、好きですけどね。ちょっと前に、二十歳になる前の気持ちを啜ったエッセイを投稿しましたが、あのサムネは仙台で撮った写真なんですよ。仙台では天文台に行きました。つまりそういうことですね。
3.最果タヒ 四月の詩
最果タヒの、セカイ系に連なるような詩の描き方がすごく好きです。小説のジャンルにセカイ系というものがあり、簡単に言えば、「主人公」と「きみ」の関係性がそのまま具体的な機関を挟むことなく世界の終わりや破滅に繋がってしまう物語を指します。
機関というのは、たとえば普通は、災害が起きたら政府によって会議が開かれますよね。そういうのが無いということです。「きみ」が世界の運命を握っているような感じです。
本作も、「私」と「きみ」の小規模な世界を紡ぎながら、星という超巨大規模の存在と繋げています。こういう描き方が大好き。デッカい星と小さな関係。遠い存在と近い距離。最果タヒはXで定期的に短い詩をあげているので、詩が気になるけど本屋に行く時間がないって方にもおすすめです。四月の詩もぜひ!!
4.おわりに
詩って、どう楽しめばいいのかわからないって方もいるかもしれませんが、最初はシンプルに表現を追いかけていくだけでもいいと思うんですよね。
内容とかあらすじとか、そういうのとは無縁な気もするので。「この言葉すてきだな」「この文章刺さったな」とかでいいんです。そこに、小説とはまた違った味わい深さがあって、よきですよ。うん、とてもよき。
ちなみに前に載せたありがとうという詩は、夏に行われた古文単語テストで見間違えでなければ私のファンを名乗ってくださっている方がいて、その方に向けて書いたものです。まさかそんな風に思ってくださっている方がいるとは、嬉しすぎて……。誰がどんな気持ちで記事を読んでいるのか、当然私は知り得ないですからね。見つけてからしばらく目の焦点が合いませんでした。
率直に感謝を伝えてもよかったのですが、その頃ちょうど詩の講義を受け終えていたのもあり、せっかくなら文学の形で伝えてみようと思ったんです。でも、明かしてしまったら台無しですね。詩の紹介だからそれに関係させて言ってしまった……。改めて、ファンというお言葉をいただき、ありがとうございました。
あと、これは豆知識ですが、詩に「」は付けないらしいです。大学で詩人の先生に教わりました。
それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。近いうちに、短編小説を載せたいと思います。おすすめの小説紹介もしたいですね~。
またお会いましょう。






