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科学をもっと学びたくなる!科学リテラシーのお話


化学
2024年3月18日

こんにちは、くるみるくです!

突然ですがみなさん、「科学リテラシー」という言葉を聞いたことはありますか?

○○リテラシーといえば情報リテラシーやメディアリテラシーという言葉が聞き馴染みがあるでしょうか?そもそも「リテラシー」とはある分野に関する知識や能力を活用する力として使われています。

つまり「科学リテラシー」とは科学的な分野関する知識の運用能力のことです(数学や情報、化学、生物・・・などのこと)。

さて、どうしてこんなお話をしているのかというと、日本は科学リテラシーが圧倒的に低い国として知られているんです!!!

ということで今回は科学リテラシーに関するある有名なお話を紹介し、皆さんに少しでも科学を学ぶモチベーションを提供できたらと思います。

化学物質の危険性


1997年、アメリカで中学生がある物質の使用禁止を求める署名を集めた。

彼が規制を求めた「DHMO」という物質には以下の特徴がある。

・毎年数えきれないほどの人がDHMOの吸入によって亡くなっている。
・固体に長時間さらされると皮膚に深刻な損傷を与える。
・気体は重度の火傷を引き起こす可能性がある。
・液体の過剰摂取は多くの不快な副作用を引き起こし、時には中毒により死亡することもある。
・液体は強い習慣性があり、常時摂取者は飲用を止めると数日で死亡してしまう。
・がん細胞からもこの物質が発見されており、がん細胞の増殖の要因の一つと考えられている。
・酸性雨の主成分である。
・気体は車の排気ガス、工場からの排気ガスの主成分である。
・多くの農家で使われている農薬の主成分であり、この物質は洗い流しても取り除ききれないため私たちが口にする多くの食べ物に含まれている。
・日本やアメリカを含むほぼ全ての国で、政府はこの物質の製造・拡散の禁止を拒んでいる。

さて、皆さんはここまで読んで、「DHMO」を規制するべきだと思いましたか?

こんなに身近にあるのに政府が規制を拒むなんて一体なぜなのでしょう。。。

DHMOの正体


さて、もう知っている人も多いかもしれないので種明かし。

実は、「DHMO」の正体は皆さんが毎日飲んでいる「」なのです!!

「DHMO」というのは「Dihydrogen Monoxide」の略で、日本語では「一酸化二水素」と読んでいる感じです。確かに、水の化学式は「H2O」ですよね。

ここで重要なのは、普段身近にあるはずの「水」も「DHMO」と難しそうな化学物質の名前で呼び、ちょっと特徴の言い回しを変えるだけで多くの人がこれが水であることに気づかずに規制を求めたという事実です(実際に街頭で署名を求めた際は50人中43人が署名をしたそう)。

でもよく考えれば、「気体は重度の火傷を引き起こす可能性がある。」なんて、身の回りに液体や固体として存在しているほとんどの物質は、気体状態では高温のためこの条件に当てはまります。「過剰摂取」なんてどんな食べ物も飲み物も取り過ぎはよくないに決まっているし、食材は水で洗うのだから取り除けるはずがありませんよね笑

このようなある種「当たり前」である事象に化学的に、科学的に目を向けられないと私たちは簡単に騙され、「水を規制しろ」なんていう突拍子もない意見に賛同してしまうのです。

終わりに


さて、今回は科学に関する有名なお話を紹介しましたが、実はもっと身近なところでも私たちの科学リテラシーは必要とされているのです。

テレビに映っているあのグラフは正しく描かれているの?
〇〇に効く酵素って、本当に体内で働くの?そもそもその物質は水に溶けるの?
良いように表現されているけど、裏返しにはこんな風に考えられない?

こういった表現の裏側に気づくには、学校で受ける化学や数学をはじめとした全ての教科の学びが必要になってきます。確かに机上の学びだけだといまいち生活に結びついている感が薄いかもしれませんが、将来怪しい広告に騙されないためにもちゃんと学校の勉強は真面目に学びましょう(結論)。

以上、科学リテラシーに関するお話でした。

それでは!

この記事の著者

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くるみるく

某公立小学校→国立中学校・高校(在籍中) 部活やバイトと勉強の両立や、中学まで海外未経験だった私から見た留学の楽しさや難しさなどについて書いていこうと思っています!