超ざっくりいえば、国境を越えた特許のやりとり。
正確には、「特許、実用新案、技術上のノウハウなど、科学技術に関する研究開発活動を通して生まれる成果を、国際的に取引すること」。
サービス貿易の一種。
航空自衛隊が運用している、国産戦闘機F-15Jを例にとってみよう。
F-15Jは三菱重工業が作ったのだが、三菱重工には戦闘機を自力で作る技術はなかった。
そのため、戦闘機を作るための技術を、米マクドネル・ダグラス社(現:ボーイング)にお金を払って教えてもらった。要は特許料を払ったわけである。
その教えてもらった技術を基に、三菱重工は戦闘機をライセンス生産した。
このとき、国境を越えた技術とお金のやり取りが発生した。これを技術貿易という。

日本は、技術貿易でつねに大幅な黒字となっている。
(総務省統計局)
9割が製造業に係る特許使用料で、そのうち約6割が自動車関連産業。そのうち7割弱を親子会社間の取引が占めている。
つまり、日本の技術貿易の黒字の多くは、トヨタなど日本の自動車メーカーが、海外子会社で現地生産した時の特許使用料であることがわかる。
(総務省統計局)
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